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アナリスト/アセンダント代表
サマリー: 豪ドル円は世界的な商品価格の高騰とウクライナ危機による対ロ経済制裁による代替輸入先として注目が集まり、最強の資源国通貨として考えられ、全ての通貨に対して強い動きを見せています。今週は円安の動きも重なって大きく上昇してきた豪ドル円を見ていきます。
豪ドル円(AUDJPY)に限らず資源国通貨は、ロシアのウクライナ侵攻後の経済制裁によってロシアからの輸出が激減することでその代替国として注目が集まり、特に豪州はエネルギー、穀物など多くの産品で代替国となり得る強さから大きく買われていました。
そこに今週の豪中銀理事会で金利こそ現状維持であったものの、声明文において金融引き締めに忍耐強く取り組むとしていた文言を削除したことで、今後の経済状況を見ながらとしながらも早ければ年内に引き締めに転換する可能性を示唆しました。
市場参加者は豪中銀が声明文を変えてきたことで金融政策面でも豪ドル買いに動き、対ドルで0.76599と昨年6月以来の高値、対円では94.144と年初来高値目前へと迫りました。ただ、その後は対ドル、対円とも利食いの売りに押され週初の水準へと押しています。
短期的には既に豪ドル買いが積みあがっていたため、いったん利食いが出たことによるものですが、長期的には依然として豪ドル売りポジションが残っていることから、今後も下がったところでは買いという流れが続きやすいと言えるでしょう。テクニカルには珍しくザラバチャートを使いますが、上昇トレンド継続中で押しも浅いと考えていますので、1時間足チャートをご覧ください。
年初来高値をつけた後の押しとなった3月末安値と今週高値とのフィボナッチ・リトレースメントを表示してありますが、現在の水準はほぼ半値押しと一致しています。ここから61.8%押しとなる92.039から76.4%押しとなる91.542の間、91円台後半を見ることがあれば押し目買いを狙いたいという展開です。
ウクライナ情勢もロシアとウクライナとのトップ会談どころか追加制裁の方向に動いていることを考えると引き続き資源国通貨が強い地合いは続きやすいと言えるでしょう。