【マーケットニュース】大きな動きを見せた今週の日経平均
今週の日経平均は、19日は中国や米国の株式市場が休場の中、前週末のNYダウが小幅ながら6営業日続伸したことや円高一服を背景に、売買は低調ながら、400円超高と3日続伸となりました。20日は前日までの大幅上昇の反動もあり、売買高、売買代金ともに今年最低の水準となり、4営業日ぶりの反落となりました。21日は休場明けの米国株式市場が大幅下落となりましたが、為替が107円台後半へ円安基調となったこともあり、小幅に反発して取引を終えました。22日はFOMC議事録を受けて米10年金利の上昇が懸念され米国株が下落、日経平均も反落となりました。本日の日経平均は、米株高や米長期金利の低下(国債価格は上昇)を好感し,出遅れ感が意識される日本株に買いが入り堅調地合いとなりました。
今週の東京株式市場は、一旦低下していたVIX指数がメルクマークである20を一時上回るなど不安定な動きが再発しましたが、日本企業の好業績を評価する中長期筋の買い意欲は依然強いことも確認されました。日経平均のPER(株価収益率)は13倍であり、業績に対して割安感は強いとの見方も台頭しました。一方で、注目すべき点は22日の下落。要因は前日の米金利高を背景にした米国株式市場の下落です。米連邦準備理事会(FRB)が1月に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録を公表し、参加委員が緩やかな利上げ軌道が適切である公算が大きいとの見方で一致していたことが判明しました。
【日経平均は引き続き米金利やVIX指数に振り回される展開か?】
日経平均は年初から上昇で、1月23日の高値(24,129円34銭)から、2月14日の安値(20,950円15銭)の16営業日で3,100円超の下落となりました。これほど下げ幅が拡大したのは、急上昇の反動もありますが、米長期金利上昇に起因する米国株の急落や、VIX指数連動した日経先物への売りなどが大きく影響したと考えられます。 来週は、就任間もないパウエルFRB議長が議会証言(2月28日・3月1日)で、目先の金融市場動向や上振れ懸念が台頭する物価・賃金の指標を踏まえて、金融政策の見通しについてどの様に見解を述べるかに注目しつつ、ドル円の動向、米金利動向、VIX指数を絡めた米株式動向を睨みながら、ボラティリティに注意が必要と考えられます。
【注目の経済指標】
経済指標では、日本では28日に1月鉱工業生産が発表されます。12月は3ヶ月連続で上昇となりました。1月は反動減が見込まれていますが、2-3月予測調査で増加基調が継続するかどうかに注目が集まります。1日は1-3月期法人企業統計季報が発表され、グローバル景気も良好なことから輸出も堅調な結果が見込まれています。
米国では26日に1月新築住宅販売件数が発表されます。12月は11月の大幅増と寒波の影響から大きく減速となりました。1月にもその影響が残っていないかが注目されます。27日は1月コア耐久財受注が発表される予定です。12月は市場予想を下回って前月比で減少しただけに、トレンド好調が維持出来ているか注目されるところです。2月コンファレンスボード消費者信頼感指数も発表予定です。1月は2ヶ月ぶりに上昇でした。28日は10-12月期GDP成長率の改定値が発表予定で、3月1日は1月個人支出が発表されます。良好な雇用環境が継続されているか、注目です。1月コアPCEデフレータも発表予定です。1月は市場予想を上回っただけに、インフレ圧力が懸念されており、注目されます。また、2月ISM製造業景況指数が発表予定です。1月は12月から小幅低下となりました。
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