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マーケット・ストラテジスト(Saxo Group)
サマリー: 顧客が最も頻繁に尋ねる問いのひとつが、「どうやって銘柄を選ぶのか」です。あるいは、「何を買えば、つまり何に投資すればいいかどうやったら分るのか」という質問です。利益を上げられる銘柄を選ぶのは簡単ではありませんが、確かな反復可能なアプローチを創り出すことができれば、好機をより早く見つけ、取引の成果を向上させるのに役立ちます。したがって、銘柄選びの簡単なアプローチを、6つの単純なヒントと共にご紹介します。
始める前に、あなたが知っていて信頼する企業またはブランドを思い浮かべてください。そして、「この企業は長期間にわたって、またさらに長い年月にわたって業績を拡大することができるだろうか」と自問してみてください。答えが「イエス」なら、利益を上げられる銘柄を選ぶ方向に進めているかもしれません。業績の拡大、そして業績予想の上方修正は株価上昇の牽引役だからです。企業が思いつかない、またはどこから始めたらいいか分らない場合、6つの銘柄選びのヒントをここにご紹介します。
ヒント1:観察力を働かせる
銘柄を選ぶにあたり、身の回りで起こりつつあるトレンドを観察し、その恩恵を受けそうな銘柄について考えてください。有名な投資家のピーター・リンチ氏は、こうすることで「ウォール街の一歩先を行ける」と言っています。職場で、ご自宅で、街角で取引の仕方が時と共にどう変わってきたかを観察します。一日だけ、動く歯車について考えてみてください。街角ではより多くの電気自動車に、空を見上げるとクレーンに、非接触型決済を行うにあたってはブランドネームにお気付きになると思います。より多くの国が炭素排出量を削減する取組みを実施したり、ガソリン車を禁止しようとしているとのニュースを見聞きするかもしれません。それから、例えば、非接触型決済を容易にする決済テクノロジー企業のSquare(SQ2)を思い浮かべるかもしれません。テスラ(TSLA)やBMWといった電気自動車メーカーを思い浮かべ、それらの企業が売上高を伸ばしそうだと考えるかもしれません。あるいは、電気自動車を動かすのに使われるリチウムや銅、ニッケル等の素材を生産する鉱山会社を思い浮かべるかもしれません。
ヒント2:成長しているセクターを選ぶ
トレンドを観察したら、そのセクターが行動パターンの変化、政府の支援、規制の変更、または需給の不均衡(コモディティの場合に重要です)の恩恵を受けているかどうかを判断します。「セクター売上高に追い風が吹いている」セクターが望ましく、それは株価上昇を後押しする可能性が高いからです。
ひらめきを探すにあたって、The Australian Budget (連邦予算)は素晴らしい資料です。豪州予算は、防衛、サイバーセキュリティ、低排出テクノロジー、農業、インフラ(鉄道・道路)、および旅行セクターを財政面の支援を受けるセクターとして浮き彫りにしています。
例えば:
これらは、セクターを選ぶ一例です。サクソバンクはこのところコモディティに強気な見方を維持していますが、2021年11月以降プロの投資家が当セクターに資金を振り向けています。コモディティには、ハードコモディティ(金属およびエネルギー)とソフトコモディティ(穀物、鶏肉、牛肉等)があり、コモディティセクターでは供給不足と需要増から価格が上昇しています。これは、当セクターでの株価上昇のサポート要因です。
成長するセクターを見つけたら、次は銘柄選びです。
ヒント3:市場シェアを拡大している企業を選ぶ
コモディティ、サイバーセキュリティ、防衛、または物流等の成長セクターを見つけたら、その分野で成長しており、今後10年間事業を行っているだろう企業を考えます。独占的か市場シェアを伸ばしている企業を考えます。例えば、コモディティでしたら、BHPを思い浮かべるかもしれません。サイバーセキュリティなら、CrowdStrike。物流なら、DSVを思い浮かべるかもしれません。グローバルに事業を展開するこうした企業は通常、業績や利益成長もより堅調で、したがって長期的に株価がより大きく上昇し、市場をアウトパフォームする傾向があります。例えば、BHP株は5年間で110%、CrowdStrikeは258%、DSVは267%上昇しています。
ヒント4: ASX200やS&P500に追加または除外される予定の企業に注目
まだ銘柄に関するひらめきが必要なら、ASX200、ASX300、またS&P500といった主要な指標に各四半期に追加または除外される予定の企業をチェックするのはどうでしょうか。S&P Globalは、ETF提供業者がETFを組成するために模倣している指標を作成しています。S&P Globalは通常、銘柄が指標に追加または指標から除外されるまでに1ヵ月の通知期間を市場に与えます。これにより、投資家は先回りすることができる場合があります。
今四半期には、例えばASX200とASX300では、11社のコモディティ企業が主要指標に追加されました。大半がリチウム採掘企業です。これは、リチウム価格が今年88%上昇したため、リチウム銘柄が値上がりしたためです。企業の時価総額(または規模)が拡大し別の企業より大きくなると、ASX200(オーストラリア200種株価指数)またはASX300に採用される可能性があるということになります。ASXの主要指標に追加される企業の一覧については、こちらをご覧ください。
ヒント5:財務面で成長している企業を選ぶ
企業を選んだら、その企業の財務が正しい方向に向かっているかどうかを判断しなくてはなりません。その企業のキャッシュフロー、業績および利益は拡大しているか。その答えは、その企業の年次報告書またはウェブサイトを閲覧すれば簡単に見つけられます。その企業がより長期間にわたって業績を持続的に伸ばすことができるかどうか、つまり3年間とか5年間の成長がどうであったかを確認できれば理想的です。
こうした問いが、あなたのファンダメンタル・リサーチのベースとなります。
ヒント6:テクニカル分析を使ってご自身の判断を裏付ける
ご自身の銘柄選びを、テクニカル分析と組み合わせることで一段高いレベルに引き上げることができます。そこで、取引ツールのチャートにて、ご自身に合うモデルを作成してください。個人的には、移動平均、下値支持線、上値抵抗線を好んで見ています。
そして最後になりましたが、ファンダメンタル・リサーチとテクニカル分析を組み合わせることで、投資家はアウトパフォームする銘柄を選べる確率を高められるということが何度も証明されてきたことを忘れないでください。
良い取引ができるよう、お祈りしております。