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Chief Investment Strategist
サマリー: 世界と世界の株式市場は、有形と無形の二つに分けられます。2008年以降、金利低下と、無形資産を多く活用したビジネスモデルによる利益の激増により、有形資産を主体とする業種群は無形資産を主体とする業種群を大きくアンダーパフォームするようになりました。しかし、新型コロナウイルスワクチンが発表されて以来、世界は再び活気を取り戻し、需要が供給を上回り、インフレを促進するようになりました。物的生産物の供給不足と脱グローバリズムが今後のテーマであり、当社は、無形資産から有形資産の世界へと振り子が戻ると考えています。
有形資産とは、大まかに言えば人が触れたり感じたりできる物理的な資産で、貸出の担保になるようなものを指します。しかし、無形資産で構成される消費者サービス業には、スターバックスやマクドナルドのように多くの有形資産を持つ企業が存在するため、この定義は広すぎて意味がありません。
無形資産と有形資産を主体とする業種を定義するために、1998年までさかのぼり、その時点で事業を行っていたすべての企業の時価総額/総資産を算定しました。そして24の業種別の平均を算出しました。平均が全業種平均を上回る業種は、すべて無形資産業種としました。時価総額が貸借対照表の資産簿価を大幅に上回っている場合、市場は形のないもの(少なくとも会計上は形のないもの)に何らかの価値を見出していることを意味するはずで、これは明らかに無形資産と言えます。例えば、マクドナルドの場合、物理的な資産を多く使用していますが、ブランド、店舗網、製品などが明らかな価値を生み出しており、したがって、市場は資産の簿価をはるかに上回る評価をしているのです。マクドナルドはハイブリッド企業であるとも言えますが、ここでは無形資産主体の企業であると定義します。
このようにして分類した業種は次の通りです。銀行は、多くの人を雇用しているため無形資産を主体としている業種と考える人が多いことでしょう。しかし銀行は基本的に預貸金利ざやから利益を得ているのです。銀行貸出の大半は現物資産と結びついているため、銀行は物理的な世界と密接に関係しているのです。
有形資産を主体とする業種群
無形資産を主体とする業種群