サマリー: メタは、第3四半期決算発表時および決算発表後の投資家からの評価は芳しくなく、大手機関投資家は、ザッカーバーグ氏が来年の設備投資計画や膨張する営業費用に対する投資家の懸念に耳を傾けていないと結論付けているようです。しかし、ウォール・ストリート・ジャーナルが、メタが投資家の信頼を回復するために大規模なレイオフを計画していると報じた後、株価は時間外取引で3%上昇しました。アップルは、インフレ圧力による需要減から、iPhoneの生産を300万台削減すると発表しています。アップル株は時間外取引で1%下落しました。
マーク・ザッカーバーグ氏はついに投資家の声に耳を傾けたのか
機関投資家はメタの第3四半期決算に失望しましたが、決算発表後の投資家懇談会で、マーク・ザッカーバーグCEOが誰の話も聞かない絶対君主のような振る舞いを見せていたことが明らかになり、さらに失望が広がりました。その結果、メタの株価は先週、100ドルを割り込み、金曜日には90ドルをわずかに上回って終了しました。ウォール・ストリート・ジャーナルは昨日(11月7日)、メタが数千人の従業員を解雇し、メタバースへの積極的な投資を維持しつつ、収益性を維持することを真剣に考えているというシグナルを投資家に送る予定であると報じました。投資家はこの未確認の報道に反応し、株価は時間外取引で3%上昇しました。
ザッカーバーグ氏は、メタの株価がピークから76%下落し、12か月PERがS&P 500を 40%下回る10前後まで低下していることから、明らかに何らかの対策をとらなければならないと認識しているようです。もしメタが、コアビジネスの成長を維持しながらレイオフによって営業利益を安定させ、メタバースへの投資でより望ましい成果を示すことが出来れば、PERはS&P 500の平均値まで回復する可能性があります。この場合、株価は60%上昇する可能性がありますが、このような動きは投資家にとってリスクがないとは言えません。メタの主なリスクは、TikTokとの競争、WhatsAppの収益化不足、データセンターを運営するエネルギーコストの上昇、従業員ストックオプションの価値低下による現金報酬の圧迫、機関投資家の株式売却の継続などです。アップルはサービスによってハードウエア需要落ち込みの影響を回避
本日注目されるもう一つの米国テクノロジー企業、アップルは、iPhoneの目標生産台数を300万台削減すると発表しました。これは年間生産台数の約1.5%に相当します。これは小さな数字ではありますが、生産台数の増加が通常であるアップルにとっては大きな変化です。また同社は最近、ハードウェア部門の低迷を補うためにサービス部門の価格を引き上げました。サービス部門は最近、アップルにとって初の2四半期連続の売上総利益の減少となっており、その理由の一つは、データセンターを運営するエネルギーコストの上昇です。それに対し同社は最近、TVストリーミングや音楽などのサービスを値上げしています。この動きは、ハードウェアの低迷の相殺に寄与し、その強固な市場地位を背景に、アップルは値上げによって利益を維持出来る有利な立場にあります。