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マーケット・ストラテジスト(Saxo Group)
サマリー: Netflixは、四半期決算が予想を下回ったことと、見通しが悪化したことを受けて、再び株価が下落しました。Netflix株は昨年11月から50%下落していますが、下落局面はまだ終わっていない可能性があります。一方、IBMは四半期決算で、予想を上回る好調な業績と事業の拡大を発表しました。これで、IBM株は下落トレンドから抜け出すことができるのでしょうか?さらに、市場では経験銘柄に人気が集まっていることから、5月11日のDisneyの決算に注目する理由についても取り上げます。
Netflilx(NFLX)の株価はアフターマーケットで20%以上下落しており、20日の取引再開時には下落して始まる見込みです。
Netflix株は昨年11月から既に49%下落しています。Netflixの四半期決算と見通しはまたしても予想を下回り、会員数は20万人減少しました。会員数の減少は10年ぶりです。また、第2四半期の会員数は200万人減少する見込みです。これを受けて、市場は動揺しました。しかし、我々はしばらく前から、このような行動変化について警告してきました。現在は金利が上昇していることから、登録を控える人が増え、パスワードの共有が増加しています。こうした傾向がNetflixの利益、ひいては株価を圧迫しています。市場予想では、2022年には全ての成長指標が悪化すると見られており、EPSの成長率、売上高の成長率、利益の成長率が揃って鈍化しそうです。そのため、証券会社による格下げが予想され、そうなればNetflixの株価はさらに押し下げられる可能性があります。こうした流れに対抗するべく、Netflixは広告付きの低料金サービスを開始することを計画しており、それによって新たな収益層が生まれる可能性があります。
IBMは四半期決算で、予想を上回る好調な業績と事業の拡大を発表しました。
IBMは、第1四半期決算が予想以上に好調だったことと、業績見通しが好転したことを受けて、アフターマーケットで株価が2%上昇しました。第1四半期の売上高は8%増の142億ドル(予想は138億ドル)でした。第1四半期のコンサルティング収益が13%増(予想を上回る)、ソフトウェア収益が12%増(同じく予想より好調)となったことが寄与しました。 市場予想によると、2022年にはIBMの成長指標は改善する見込みです。2022年には売上高の成長率、利益の成長率、収益の成長率、EPSの成長率が全て上昇すると予想されており、これは株価上昇の支えとなります。また、IBMの株価はPERベースでNetflixよりも割安です。NetflixのPER(株価収益率)が利益の32.5倍であるのに対し、IBMのPERは利益の16.25倍です。IBMの事業は成長しており、テクニカル指標では、IBMの株価は近いうちに上昇に向かう可能性があることが示されています。
テクノロジー分野に進出してきたもう一つの注目企業は、Disney(DIS)です。
Walt Disney(DIS)の株価は高値から35%下落していますが、経験経済銘柄に人気が集まったことから、同社株は夜間に3%上昇しました。Disneyの決算は5月11日に予定されています。海外旅行が再開されることから、市場予想では年間ベースで記録的な利益、売上高の伸び、利益の伸びを見込んでいます。しかし、Disneyの売上高の24%は消費者のサブスクリプションが占めているため、我々は慎重な見方をとっています。行動変化を考えれば、Disneyの業績は期待外れになる可能性があります。もう一つ興味深い点は、テクニカル面で見ると、Disney株は売られ過ぎている可能性があり、小幅な上昇が見込まれるということです。ともかく、同社の決算がどうなるかに注目しましょう。