ペプシコは高インフレの中でも好調、その一方で原子力需要が高まる

ペプシコは高インフレの中でも好調、その一方で原子力需要が高まる

株式
Peter Garnry

Chief Investment Strategist

サマリー:  ペプシコは、投入コストの上昇と消費者にとって高いインフレにもかかわらず、一部の消費財メーカーが依然として好調であることを示す好業績を昨日(10月12日)発表しました。営業利益率は第3四半期、若干低下しましたが、予想以上の収益成長によって相殺され、ペプシコは今年度の実質売上高目標を上方修正しました。カナダのウラン生産大手カメコとブルックフィールド・リニューアブル・パートナーズは一昨日(10月11日)、米原子力発電設備大手のウエスチングハウス・エレクトリックを79億ドルで買収すると発表しました。


ペプシコ、第3四半期決算を好調にスタート

投資家が利益率の低下と見通しの下方修正を期待していたとすれば、昨日(10月13日)のペプシコの第3四半期決算は、投資家の期待通りではありませんでした。清涼飲料水・食品大手のペプシコは、実質売上高(為替変動や買収の影響を除いた売上高)を前期比10%増から12%増に上方修正しました。消費者が需要を縮小させることなく値上げを受け入れたことが寄与したとしています。調整後EBITDAマージンは第2四半期の20%から19.4%に低下し、利益は若干縮小しました。株価は年初来0.5%の下落にとどまっており、投資家が強く求めるインフレ耐性を有する企業の特徴を示しています。

ペプシコの事業は現時点では堅調に見え、EV/EBITDAでみたバリュエーションは2004年初頭からの平均を依然として15%上回っていますが、将来の成長が2004年から2011年のように良好でない可能性と金利が依然として上昇していることを考えると、投資家は認識を改めるかもしれません。2012年から2019年までの期間は、営業利益が横ばいの時期が続き、パンデミックとその後の名目成長率の上昇で、事業は突然成長モードに戻りました。問題は、ペプシコの成長が構造的に変化したのか、それとも再び下降するのかです。清涼飲料水とスナック菓子の事業は、パーソナルヘルスの流れに逆行していることに変わりはありません。
PepsiCo share price | Source: Saxo

カメコCEO、原子力需要の「波」を捉える

当社は、原子力発電をテーマとしたバスケットをパフォーマンス・トラッキングに追加したばかりですが、すでに一昨日(10月11日)、同業界に関する大きなニュースが飛び込んできました。カナダのウラン鉱山会社カメコとブルックフィールド・リニューアブル・パートナーズは、79億ドルで、原子力発電産業で活躍するウエスチングハウス・エレクトリックを共同で買収する計画です。ウエスチングハウスは、世界で稼働する440基以上の原子炉の約半分に使用されている技術を製造しています。カメコは本買収の資金調達として6億5千万ドル相当の株式を発行します。

カメコのCEOはインタビューで、原子力エネルギー分野にとって最良の市場ファンダメンタルズとなっていると述べました。ウエスチングハウス・エレクトリックが破綻から4年で再建されたことを考えると、同業界がどれほど変化したかがわかるでしょう。CEOはまた、ヨーロッパ、特に東ヨーロッパに需要の波が押し寄せていると述べています。IEA(国際エネルギー機関)は、世界経済が炭素排出量ゼロを達成するためには、2050年までに原子力発電量を2倍にする必要があると発表しています。これは年率2.5%の原子力発電の増加ということになります。老朽化した原子力発電所の更新を考慮すると、今後28年間は年率5〜6%の成長が見込まれます。

世界原子力協会によると、建設中の原子炉は55基(計画中のものを含めると90基)で、そのほとんどがアジアに建設され、既存の440基の原子力発電所を補完する形となります。今年、原子力発電所は世界の電力の10%を生産することになります。

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