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サマリー: GLP-1抗肥満薬は、世界的にはびこる肥満の問題を解決するものとみなされています。しかし、錠剤を飲むだけという手軽さが、運動不足やジャンクフードの消費量増加を招いてしまうでしょう。また、2024年にGLP-1抗肥満薬の供給が需要を下回ると、肥満率や肥満関連の健康問題が世界で急増し、結果として世界の生産性が低下します。
GLP-1抗肥満薬には世界中の誰もが驚きました。しかし、最も重要なのは、この薬で肥満に対処できるという期待から、製薬業界が経験したことがないような需要急増が生じたことです。GLP-1医薬品の市場は2032年には710億米ドルに達する見込みであり、急成長と収益性が期待され評価が高まったことから、ノボ ノルディスクはすでに欧州で最も企業価値の高い上場企業となっています。最近では2つの研究により、GLP-1医薬品が心臓病リスクも軽減し、慢性腎臓病患者の腎機能障害の進行を抑制することがわかりました。
GLP-1抗肥満薬の供給拡大に伴って価格は下がり、各国政府はこの治療薬を、健康増進と肥満症の拡大防止に不可欠な医薬品として指定することとなりました。その背景には、肥満の拡大に対処すれば、全体的な健康状態が改善して肥満による二次的疾病が減少し、世界的な生産性が向上して、政府は医療システムの他の部分でコストを削減できるという考え方があります。このような広範なメリットがあるため保険が適用される可能性が高く、結果として需要の急増が予想されます。
しかし現実には、GLP-1抗肥満薬の供給は広範な需要に追いつくことができず、患者は投与を受けるまでに何年も待たなければなりません。一方、錠剤で体重を抑えられるようになったために人々は運動や健康的な食生活の継続をやめてしまい、深刻な健康危機が発生します。世界の成人肥満率は現在の39%から、2024年には45%に上昇します。糖尿病発症率の上昇、さらには心臓病の急増、筋力低下によるケガの増加、免疫システムの全般的な効率低下など、数々の副作用がもたらされました。病気や病欠の増加により、世界の生産性は低下することとなります。
市場へのインパクト: 加工食品業界で需要が大幅に増加、マクドナルドとコカ・コーラの株価は広域市場をそれぞれ60%上回るパフォーマンス。