Netflixが第4四半期の大ヒット決算を発表、投資家の次の関心は?

Netflixが第4四半期の大ヒット決算を発表、投資家の次の関心は?

株式
Jacob Falkencrone

Chief Investment Strategist, Europe

主なポイント:

  • 記録的な会員数の増加: Netflix2024年第4四半期に前例のない1,900万人の会員を追加し、総会員数が3億人を超え、市場の期待を上回りました。
  • 好調な業績: 売上高は前年同期比16%増の1025,000万ドル、EPS4.27ドルとアナリストの予想を上回りました。
  • 多様な成功戦略: Netflixの成長は、強力なコンテンツ・スレート(ライブストリームの広告時間枠の中で、動画配信の広告を表示できるだけの時間が残っていない場合に配信できるコンテンツ)、スポーツ中継の統合、そして新規登録の半分以上を占める広告付きサブスクリプション層の成功によって支えられました。

昨日のNetflixの2024年第4四半期決算発表は、決して外伝的エピソードではありませんでした。ストリーミングの巨人は、期待を超える非常に素晴らしいパフォーマンスを提供し、魅力的な2025年の舞台を整えました。ここでは、その見どころ、洞察、そしてストリーミング業界をフォローしている投資家にとってこれが何を意味するのかを詳しく見ていきます。

加入者数増加の記録的な年

Netflixは、アナリストの918万人という予想を打ち破り、前例のない1,900万人の新規加入者を獲得し、総加入者数を3億200万人に押し上げました。この成長は、大々的に宣伝された「イカゲーム シーズン2」や、NFLの試合、大々的に宣伝されたジェイク・ポールとマイク・タイソンのボクシングの試合などのスポーツの生中継など、多様なコンテンツラインナップによってもたらされました。

当四半期の売上高は前年同期比16%増の102億5,000万ドルに達し、1株当たり利益(EPS)は4.27ドルに上昇し、どちらもウォール街の予想を余裕で上回りました。

Netflixの成功の裏には何があるのか?

Netflixが成長を持続させることができているのは、消費者の嗜好の変化に合わせて進化し続ける多面的なアプローチに由来しています。

  1. コンテンツのバラエティ: ヒット番組からスポーツ中継やゲームまで、Netflixは幅広い視聴者にアピールするように設計されたエコシステムを構築しました。
  2. 広告付きプラン:同社の広告付きサブスクリプションプランは現在、新規登録の55%以上を占めており、この層からの収益は前年比で倍増しています。価格に敏感な市場で大当たりのプランとなっています。
  3. アカウント共有への取り組み:Netflixのパスワード共有の取り締まりは、記録的な加入者数の増加に貢献し、実を結んでいるようです。
  4. 海外展開: 主要地域における製品と市場の適合性が強化されたことで、Netflixはグローバルでの優位性を確固たるものにしています。

今後の展望: Netflixの2025年予測

Netflixは2025年に向けて野心的な目標を掲げており、収益は435億ドルから445億ドルと予測しています。また、同社は150億ドルの自社株買いプログラムも発表しており、これは同社の長期的な軌道に対する自信を反映しています。「ストレンジャー・シングス 未知の世界」や「ウェンズデー」の新シーズンや、高い評価を得ている監督による多額の予算を投じた映画など、Netflixはストリーミング業界でのトップの座を維持する準備ができています。

しかし、Netflixは2025年に決算でのレポート内容を変更し、四半期ごとの加入者数ではなく、半年ごとの顧客エンゲージメントのアップデートに移行します。これは、長期的な顧客の保持と視聴者のエンゲージメントの深化に重点を置いていることを示しています。

注視すべき課題

このような成果にもかかわらず、Netflixはいくつかのハードルに直面しています。

  • 値上げ:スタンダードプラン、プレミアムプラン、広告付きプランでの最近の値上げは、特にDisney+Max、その他のプラットフォームとの競争が激化しているため、顧客ロイヤルティを試す可能性があります。
  • 広告の成長:Netflixの広告付きプランの層は成功していますが、このモデルをさらに拡大するには、広告の多い体験を受け入れにくい市場で慎重に実行する必要があります。

投資家は何を学ぶことができるのか?

投資家は、Netflixの第4四半期の業績から、同社とストリーミング業界全体の両方についての貴重な洞察を手に入れることができます。

  • 多様化が鍵: 従来のストリーミングとライブイベントやゲームを組み合わせるというNetflixの戦略は、競争の激しい市場における多様化の重要性を浮き彫りにしています。
  • 広告収入の可能性:広告付きプランの層は、将来の収益性に大きな影響を与える可能性があり、業界で注目すべきモデルとなっています。
  • 世界中へ展開する力の重要性: Netflixの継続的な国際的成長は、新興市場における規模拡大の価値を証明しています。
  • 価格設定に注意: Netflixはこれまでの値上げを効果的に乗り越えてきましたが、競合他社の多い混雑した市場では、値上げは依然として微妙なバランスをとる必要のある行為です。

まとめの考察:マーケットリーダーとしてのNetflix

Netflix2024年第4四半期の業績は、ストリーミング業界のリーダーとしての地位を強化する結果となりました。投資家にとって、同社の適応性とイノベーションへのコミットメントは、興味深いケーススタディとなっています。しかし、その成果については、競争が激しく急速に変化する市場の文脈で評価することが不可欠です。いつものように、ポートフォリオを長期的な目標に合わせてください。投資とは、すべてのニュースの見出しを追いかけることではなく、市場を形作るより広範なトレンドを理解することです。

口座開設は無料。オンラインで簡単にお申し込みいただけます。 

最短3分で入力完了!

【ご留意事項】

■当資料は、サクソバンクグループのアナリストによるマーケット分析レポートの転載、もしくは外部のアナリストからの寄稿となっております。
■当資料は、いずれも情報提供のみを目的としたものであり、特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
■当資料は、作成時点において執筆者またはサクソバンク証券(以下「当社」)が信頼できると判断した情報やデータ等に基づいていますが、執筆者または当社はその正確性、完全性等を保証するものではありません。当資料の利用により生じた損害についても、執筆者または当社は責任を負いません。 
■当資料で示される意見は執筆者によるものであり、当社の考えを反映するものではありません。また、これら意見はあくまでも参考として申し述べたものであり、推奨を意味せず、また、いずれの記述も将来の傾向、数値、投資成果等を示唆もしくは保証するものではありません。 
■当資料に記載の情報は作成時点のものであり、予告なしに変更することがあります。 
■当資料の全部か一部かを問わず、無断での転用、複製、再配信、ウェブサイトへの投稿や掲載等を行うことはできません。
■上記のほか、当資料の閲覧・ご利用に関する「免責事項」をご確認ください。 
■当社が提供するデリバティブ取引は、為替相場、有価証券の価格や指数、貴金属その他の商品相場または金利等の変動によって損失を生じるおそれがあります。また、お預けいただく証拠金額に比べてお取引可能な金額が大きいため、その損失は、預託された証拠金の額を上回る恐れがあります。
■当社が提供する外国証券取引は、買付け時に比べて売付け時に、価格が下がっている場合や円高になっている場合に損失が発生します。手数料については、「取引金額×一定料率」又は「取引数量×一定金額」で求めた手数料が一回の取引ごとに課金されます。ただし手数料の合計額が当社の定める最低手数料に満たない場合は、手数料に代えて最低手数料を徴収させていただきます。また取引所手数料等の追加費用がかかる場合があります。 
■取引にあたっては、取引説明書および取引約款を熟読し十分に仕組みやリスクをご理解いただき、発注前に取引画面で手数料等を確認のうえ、ご自身の判断にてお取引をお願いいたします。 
■当社でのお取引にかかるリスクやコスト等については、 こちらも必ずご確認ください。

サクソバンク証券株式会社
Saxo Bank Securities Ltd.
Izumi Garden Tower 36F
1-6-1 Roppongi Minato-ku
Tokyo 106-6036
〒106-6036 東京都港区六本木1-6-1
泉ガーデンタワー36F

お問い合わせ

国・地域を選択

日本
日本

【重要事項及びリスク開示】

■外国為替証拠金取引は各通貨の価格を、貴金属証拠金取引は各貴金属の価格を指標とし、それらの変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、売買の状況によってはスワップポイントの支払いが発生したり、通貨の金利や貴金属のリースレート等の変動によりスワップポイントが受取りから支払いに転じたりすることがあります。
■外国為替オプション取引は外国為替証拠金取引の通貨を、貴金属オプション取引は貴金属証拠金取引の貴金属を原資産とし、原資産の値動きやその変動率に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、オプションの価値は時間の経過により減少します。また、オプションの売り側は権利行使に応える義務があります。
■株価指数CFD取引は株価指数や株価指数を対象としたETFを、個別株CFD取引は個別株や個別株関連のETFを、債券CFD取引は債券や債券を対象としたETFを、その他証券CFD取引はその他の外国上場株式関連ETF等を、商品CFD取引は商品先物取引をそれぞれ原資産とし、それらの価格の変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、建玉や売買の状況によってはオーバーナイト金利、キャリングコスト、借入金利、配当等調整金の支払いが発生したり、通貨の金利の変動によりオーバーナイト金利が受取りから支払いに転じたりすることがあります。
■上記全ての取引においては、当社が提示する売価格と買価格にスプレッド(価格差)があり、お客様から見た買価格のほうが売価格よりも高くなります。
■先物取引は各原資産の価格を指標とし、それらの変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。
■外国株式・指数オプション取引は、対象とする有価証券の市場価格や対象となる指数、あるいは当該外国上場株式の裏付けとなっている資産の価格や評価額の変動、指数の数値等に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、対象とする有価証券の発行者の信用状況の変化等により、損失が発生することがあります。なお、オプションを行使できる期間には制限がありますので留意が必要です。さらに、外国株式・指数オプションは、市場価格が現実の市場価格等に応じて変動するため、その変動率は現実の市場価格等に比べて大きくなる傾向があり、意図したとおりに取引ができず、場合によっては大きな損失が発生する可能性があります。また取引対象となる外国上場株式が上場廃止となる場合には、当該外国株式オプションも上場廃止され、また、外国株式オプションの取引状況を勘案して当該外国株式オプションが上場廃止とされる場合があり、その際、取引最終日及び権利行使日が繰り上げられることや権利行使の機会が失われることがあります。対象外国上場株式が売買停止となった場合や対象外国上場株式の発行者が、人的分割を行う場合等には、当該外国株式オプションも取引停止となることがあります。また買方特有のリスクとして、外国株式・指数オプションは期限商品であり、買方がアウトオブザマネーの状態で、取引最終日までに転売を行わず、また権利行使日に権利行使を行わない場合には、権利は消滅します。この場合、買方は投資資金の全額を失うことになります。また売方特有のリスクとして、売方は証拠金を上回る取引を行うこととなり、市場価格が予想とは反対の方向に変化したときの損失が限定されていません。売方は、外国株式・指数オプション取引が成立したときは、証拠金を差し入れ又は預託しなければなりません。その後、相場の変動や代用外国上場株式の値下がりにより不足額が発生した場合には、証拠金の追加差入れ又は追加預託が必要となります。また売方は、権利行使の割当てを受けたときには、必ずこれに応じなければなりません。すなわち、売方は、権利行使の割当てを受けた際には、コールオプションの場合には売付外国上場株式が、プットオプションの場合は買付代金が必要となりますから、特に注意が必要です。さらに売方は、所定の時限までに証拠金を差し入れ又は預託しない場合や、約諾書の定めによりその他の期限の利益の喪失の事由に該当した場合には、損失を被った状態で建玉の一部又は全部を決済される場合もあります。さらにこの場合、その決済で生じた損失についても責任を負うことになります。外国株式・指数オプション取引(売建て)を行うにあたっては、所定の証拠金を担保として差し入れ又は預託していただきます。証拠金率は各銘柄のリスクによって異なりますので、発注前の取引画面でご確認ください。
■上記全ての取引(ただしオプション取引の買いを除く)は、取引証拠金を事前に当社に預託する必要があります。取引証拠金の最低必要額は取引可能な額に比べて小さいため、損失が取引証拠金の額を上回る可能性があります。この最低必要額は、取引金額に対する一定の比率で設定されおり、口座の区分(個人または法人)や個別の銘柄によって異なりますが、平常時は銘柄の流動性や価格変動性あるいは法令等若しくは当社が加入する自主規制団体の規則等に基づいて当社が決定し、必要に応じて変更します。ただし法人が行う外国為替証拠金取引については、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第27項第1号に規定される定量的計算モデルを用いて通貨ペアごとに算出(1週間に1度)した比率を下回らないように当社が設定します。
■上記全ての取引(ただしオプション取引の買いを除く)は、損失が無制限に拡大することを防止するために自動ロスカット(自動ストップロス)が適用されますが、これによって確定した損失についてもお客様の負担となります。また自動ロスカットは決済価格を保証するものではなく、損失がお預かりしている取引証拠金の額を超える可能性があります。
■外国証券売買取引は、買付け時に比べて売付け時に、価格が下がっている場合や円高になっている場合に損失が発生します。
■取引にあたっては、契約締結前交付書面(取引説明書)および取引約款を熟読し十分に仕組みやリスクをご理解いただき、発注前に取引画面で手数料等を確認のうえ、ご自身の判断にてお取引をお願いいたします。

サクソバンク証券株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第239号、商品先物取引業者
第一種金融取引業、第二種金融商品取引業
加入協会/日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、日本投資者保護基金、日本商品先物取引協会
手数料:各商品の取引手数料についてはサクソバンク証券ウェブサイトの「取引手数料」ページや、契約締結前交付書面(取引説明書)、取引約款等をご確認ください。