Everything You Need to Know About ESG Stocks | Saxo Bank

ESG株とは何か?その投資方法は?

投資のヒント 10 minutes to read
Saxo Be Invested

Saxo Group

サマリー:  ご自身のエシカルな価値観に合った金融投資をお望みではないでしょうか?そこで、高い環境・社会的基準を遵守しているESG株の台頭についてご紹介します。


ESGとは、「Environment(環境)」、「Social(社会)」、「Governance(企業統治)」の頭文字を合わせたものです。この環境・社会・ガバナンス(ESG)投資は、投資ポートフォリオを構築する最もエシカルな方法の一つだと考えられます。ミレニアル世代やZ世代の投資家は、自分の価値観に合った金融投資を強く望んでいると見られ、ブローカーはいわゆる「ESG基準」に沿った金融商品を提供しようと懸命になっています。

このような基準は、エシカルな投資家が従うことを目指すスタンダードとなっています。

ESG投資の歴史

ESG投資には、皆さんが思っている以上に歴史があります。1970年にミルトン・フリードマンによって、上場企業や上場株式に関する問題が提起されました。フリードマンは、この時代の多くの上場企業の行動を特徴づける「株主価値理論(Shareholder Value Theory)」という言葉を作り出しました。

上場企業は非常に視野が狭くなっているとフリードマンは主張しました。つまり、企業が株主のために財務リターンを最適化するという一本道の目標しか見ていないということです。このような株主価値理論のもとで、多くの大企業が事業運営に対して厳格な手法をとり、環境上・社会上の責任よりも手っ取り早く利益をあげることを追求するという状況が生じているというのがフリードマンの考えでした。

フリードマンの理論より前の10年間には、社会的責任投資の新時代が到来するという予兆がありました。ベトナム戦争の後、大学基金が防衛関連株への投資を中止することへの懸念が高まりました。また20年後には、南アフリカのアパルトヘイト体制に加担しているとみなされた企業は、世界の投資家から見放されました。これだけで南アフリカ経済は不安定になり、長らく待たれていたアパルトヘイト政権の崩壊が実現に至ったのです。

最近では、ESGスクリーニングが現代の財務分析に不可欠な要素となり、投資家は短期的な株主価値が及ぼす影響の大きさを認識しています。

ESGとは何か?

金融取引・投資の概念を初めて学ぶ方は、ESG基準をよく理解しておくことをお勧めします。これは、環境、社会、ガバナンスの一連の要素に基づいて、株式のサステナビリティを定義するために用いられる枠組みです

環境(Environment)

ESG基準の「環境(Environment)」要素には、多くの要因が含まれます。最も代表的なものは、気候変動とエネルギーの効率性に関する戦略です。気候変動に対する注目は、世界中でますます高まっています。パリ協定や、気候変動に関する国際連合枠組条約の中で、野心的な目標が設定されました。政府が新たな規制に合意すれば、大手企業のサプライチェーンおよび生産に連鎖的な影響を与えるはずです。

日常業務に天然資源を取り入れるだけでなく、リサイクルや廃棄物管理に取り組む新たな戦略を研究・開発する企業が、ESGを重視する投資家の支持を得るでしょう。軽工業のような伝統的なセクターでも、製造プロセスを徹底的に見直して有害物質を制限したり、サプライチェーンの二酸化炭素の排出量を改善したりすることで、高いESGスコアを達成することができます。

社会(Social)

ESG基準は、二酸化炭素排出量の削減、大気汚染、廃棄物管理などの環境問題に関する基準だけにとどまりません。社会的な要因にも注意深く着目して、企業が従業員をどのように扱っているか、また顧客の不満にどう対処しているかを判断します。企業の審査・評価は、LGBTの平等と人種的多様性の必要性を考慮して、プログラム・採用活動におけるインクルーシビティ(多様性を尊重し受け入れる姿勢)に基づいて行われます

ESGの社会的要因は、地域社会における企業の立場も考慮します。ESGスコアは、各社の事業や業界の範囲内にとどまらず、ソーシャルグッド(社会に良い影響を与えるような活動、サービス、製品)を提言する企業の取り組み姿勢を評価するものです。

ガバナンス(Governance)

ガバナンスの要素も同じくらい重視されており、多様性のある取締役会を持つ企業、および注目を集めるような訴訟を回避する企業に大きな重点が置かれています。企業の取締役会の多様性のほか、取締役会の行動も重要です。企業の取締役会と上級管理職は、前向きな変革を促すためにどのように取り組んでいるでしょうか?

企業は、社会全体の利益のために、熱心にロビー活動をしているでしょうか?業界の規制当局と信頼できる強固な関係を築いているでしょうか?株主とオープンで透明な関係を維持してきた実績があるでしょうか?このような質問に対する回答が、企業のESGスコアを決定する要因になります。

時間の経過とともに、ESGの枠組みを遵守することを企業に求める圧力があらゆる方面から強まっています。社会とともに歩む姿勢を示す企業の株式は、時の試練に耐え、投資家に長期的な価値をもたらす可能性が高いと見られます。

ESG投資の種類

ポートフォリオに追加できるエシカル投資には、以下の4つの種類があります。

  1. 上場されているESG株
    社会的責任投資を始める最も直接的な方法は、ESG責任を重視している企業に投資することです。しかし、個別のESG株への投資は、定期的に株式を細かく監視する必要があるため、特有の難しさがあります。これには、再生可能エネルギーに多額の投資をしている企業や、人間の消費による二酸化炭素排出の制限やサプライチェーンの効率性に関する厳しい統制を目指す環境志向の食品メーカーなどが含まれます。大企業の取締役会における性別の多様性といった社会的要因も影響することがあります。ガバナンスの面では、エシカルなビジネス慣行を定め、実施している企業も好意的に受け止められます。ESGのスコアや格付けが高い銘柄に注目してください。このようなスコアと格付けの意味、およびその算出方法については、後ほど説明します。
     
  2. ETFとインデックス・ファンド
    ESG株を追跡するETF(上場投資信託)や、ESG株のパフォーマンスを監視することに特化したインデックスを検討することも選択肢になります。エシカルな投資家を対象とする代表的な指数には、S&P 500 ESG Index、Morningstar Sustainability Indexes、Dow Jones STOXX Sustainability Indexなどがあります。また、ファンド販売企業も様々なESG ETFを提供しています。主な情報資料を確認し、投資の概要とそれに伴うリスクを理解することが大切です。
     
  3. ESGに焦点を当てた投資ファンド
    Bloombergによれば、2020年にはESGに焦点を当てた140以上の投資ファンドが設定されたということです。いずれも、ESG基準に基づいて高いスコアを得ているエシカルな企業に焦点を当てています。これらの140以上のESG投資ファンドだけでも12兆ドル以上の資産を保有していると言われ、サステナブル投資の潜在価値と将来性をはっきりと示しています。
     
  4. グリーンボンド
    グリーンボンドとは、気候や環境に配慮したプロジェクトに投資することができるオルタナティブ債券商品です。税金の減免や免除などの税制上の優遇措置が付いていることもよくあります。グリーンボンドに代わるものとして、海洋生物と海洋に関するプロジェクトのみに焦点を当てたブルーボンドがあります。

ESG基準に基づいてESG投資を評価する方法

企業のESGスコアは、多数の環境、社会、ガバナンスの要因に基づき、企業の取り組みを数値で評価したものです。ただし、このようなESGスコアは主に公表された情報に基づくため、企業が抱えている環境問題が公表されておらず、世間に認知されていない場合は、その問題はESGスコアに反映されないことに注意が必要です。

現在、ESG要因に基づいて企業を格付けする標準化された手法はありません。複数の格付け機関が企業のESGの状況を適時に評価しています。ESG格付け機関の大手は、以下の4社です。

  • MSCI
    MSCIのESG格付けは、ESGリスクの大きさに基づいて、企業をAAA格からCCC格までのスコアで評価します。AAA格またはAA格の企業は、業界のパイオニアとして、目の前にあるエシカルな機会を最大限に活用していると考えられます。B格からCCC格までの企業は、ESGリスクが大きいとみなされます。この格付けは、二酸化炭素排出量、プライバシー、財務の透明性、データのセキュリティなど、37の個別要因から算出されます。
     
  • Morningstar
    Morningstar Sustainability Ratingは、最も信頼できるESGスコアの指標の一つです。Saxo Bankでは、ポートフォリオレベルでESG要因によるリスクを測定するために、Morningstarの格付けに大きく依存しています。MorningstarはSustainalyticsと提携して、資産の重大なESGリスクレベルを正確に提示します。スコアの尺度は「globe」で表され、ESGリスクが最も大きいファンドには「1 globe」の格付けが与えられます。一方、ESGリスクが最も低いファンドには「5 globe」の格付けが与えられます。
     
  • Sustainalytics
    Sustainalyticsは、業界に関連するESGリスクに企業がどの程度さらされているかに重点を置いています。こうしたリスクに対し、企業がどのように対処しているかを評価します。同社のESGリスク格付けは、「軽微(negligible)」から「深刻(severe)」までの5段階に分かれ、その間に「低(low)」、「中(medium)」、「高(high)」の段階があります。EGSリスクが「軽微」である企業は、最もエシカルかつサステナブルな事業を行っていると考えられます。
     
  • Bloomberg
    Bloombergは、100ヶ国以上、11,800銘柄以上のESG株の指標と開示スコアから成る独自のデータセットを持ちます。Bloombergの格付けは、大気環境、安全衛生、多様性、株主の権利など、一連のサステナビリティ分野をカバーしています。

ESG株に投資するメリット

ESG株を投資ポートフォリオに加えることのエシカルな利点については既に述べましたが、ESG株やESG指数はその他の面でも投資リターンに影響を及ぼす可能性があります。

  • 価値観に合った投資が可能
    ESG投資は、投資家が良い変革を促すための方法であり、企業がどのように事業を行い、株主だけでなく全ての利害関係者にどう対応するかに影響を及ぼします。投資家は、個人としても集団としても、企業がよりサステナブルなやり方をとるように仕向ける力を持っています。
     
  • 従来の投資に引けを取らないパフォーマンス
    2020年にBlackrockが行った調査によると、2012年以降、ESG指数は非ESGのベンチマークと同等もしくはそれ以上のパフォーマンスをあげてきました。Morgan Stanley Institute for Sustainable Investingによれば、2019年には、ESG株やESGファンドへの投資のリターンは、2004年~2018年の従来型ファンドと同程度だったということです。さらに、Arabesqueによると、S&P 500社のうちESGスコアが上位5分位の企業のパフォーマンスは、2014~2018年には、下位5分位の企業と比べて25%以上上回ったことが示されました。

ESG取引のリスク

ESG株への関心が高まるのに伴い、ESGを重視する投資家にとって様々な問題が生じています。非常に急速に進む世界において、長期投資ポートフォリオにESG株をうまく組み入れるために、投資家は以下のような多くの関門を切り抜けなければなりません。

  • グリーンウォッシュ:根拠のない主張または誤解を招くような主張をする企業がある
    ESG株になじみのない投資家にとって最大の問題の一つは、事業に関して根拠のない、あるいは誤解を招くような株式の情報開示が行われる傾向があることです。マーケティング資料を使って企業のESG資格が誇張され、現実とは少し違うということがよくあります。企業は事業のやり方を劇的に変えることなく、いとも簡単に「グリーン」だと名乗ることができるという主張もあります。
     
  • ESG格付けに違いがある
    ESGの情報開示には、標準化が明らかに欠如しています。それぞれのESG格付け機関に、ESG格付けを決定するための独自の尺度と方法があり、その結果、格付け企業によって違いが生じています。MITの最近の研究によると、ESG格付け間の相関は従来の信用格付けよりもやや低いことが分かりました。ESG格付けでは相関が平均0.61であるのに対して、信用格付けでは平均0.99と、かなりの差があります。

  • 標準化された測定基準がないため、サステナブルなESG株を特定しにくい
    ESG基準はありますが、真のESG株を定義する基準はあいまいなままです。場合によっては、二酸化炭素排出量の削減を積極的に目指す企業と、気候変動から自社の未来を守ろうとするだけの企業との違いを定義できないこともあります。とはいえ、近いうちに、より明確な基準が登場するでしょう。EUではサステナブルファイナンス開示規則(Sustainable Finance Disclosure Regulation)があり、資産運用会社は、投資先企業の社会的または環境的に「有害な」影響を公表することが義務付けられています。同様にSECは、企業が遵守すべき法的枠組みを明確化するためのタスクフォースを設置しています。
 

株式やファンドのESG格付けをチェックすれば、ESGの状況がしっかりした分散ポートフォリオを構築することは思っているよりも簡単です。ESGに配慮した株式、投資信託、ETF、インデックスファンドはこれまで以上に取引しやすくなっているため、ESGに重点を置いたポートフォリオを構築することができます。

口座開設は無料。オンラインで簡単にお申し込みいただけます。 

最短3分で入力完了!

【ご留意事項】

■当資料は、サクソバンクグループのアナリストによるマーケット分析レポートの転載、もしくは外部のアナリストからの寄稿となっております。
■当資料は、いずれも情報提供のみを目的としたものであり、特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
■当資料は、作成時点において執筆者またはサクソバンク証券(以下「当社」)が信頼できると判断した情報やデータ等に基づいていますが、執筆者または当社はその正確性、完全性等を保証するものではありません。当資料の利用により生じた損害についても、執筆者または当社は責任を負いません。 
■当資料で示される意見は執筆者によるものであり、当社の考えを反映するものではありません。また、これら意見はあくまでも参考として申し述べたものであり、推奨を意味せず、また、いずれの記述も将来の傾向、数値、投資成果等を示唆もしくは保証するものではありません。 
■当資料に記載の情報は作成時点のものであり、予告なしに変更することがあります。 
■当資料の全部か一部かを問わず、無断での転用、複製、再配信、ウェブサイトへの投稿や掲載等を行うことはできません。
■上記のほか、当資料の閲覧・ご利用に関する「免責事項」をご確認ください。 
■当社が提供するデリバティブ取引は、為替相場、有価証券の価格や指数、貴金属その他の商品相場または金利等の変動によって損失を生じるおそれがあります。また、お預けいただく証拠金額に比べてお取引可能な金額が大きいため、その損失は、預託された証拠金の額を上回る恐れがあります。
■当社が提供する外国証券取引は、買付け時に比べて売付け時に、価格が下がっている場合や円高になっている場合に損失が発生します。手数料については、「取引金額×一定料率」又は「取引数量×一定金額」で求めた手数料が一回の取引ごとに課金されます。ただし手数料の合計額が当社の定める最低手数料に満たない場合は、手数料に代えて最低手数料を徴収させていただきます。また取引所手数料等の追加費用がかかる場合があります。 
■取引にあたっては、取引説明書および取引約款を熟読し十分に仕組みやリスクをご理解いただき、発注前に取引画面で手数料等を確認のうえ、ご自身の判断にてお取引をお願いいたします。 
■当社でのお取引にかかるリスクやコスト等については、 こちらも必ずご確認ください。

サクソバンク証券株式会社
Saxo Bank Securities Ltd.
Izumi Garden Tower 36F
1-6-1 Roppongi Minato-ku
Tokyo 106-6036
〒106-6036 東京都港区六本木1-6-1
泉ガーデンタワー36F

お問い合わせ

国・地域を選択

日本
日本

【重要事項及びリスク開示】

■外国為替証拠金取引は各通貨の価格を、貴金属証拠金取引は各貴金属の価格を指標とし、それらの変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、売買の状況によってはスワップポイントの支払いが発生したり、通貨の金利や貴金属のリースレート等の変動によりスワップポイントが受取りから支払いに転じたりすることがあります。
■外国為替オプション取引は外国為替証拠金取引の通貨を、貴金属オプション取引は貴金属証拠金取引の貴金属を原資産とし、原資産の値動きやその変動率に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、オプションの価値は時間の経過により減少します。また、オプションの売り側は権利行使に応える義務があります。
■株価指数CFD取引は株価指数や株価指数を対象としたETFを、個別株CFD取引は個別株や個別株関連のETFを、債券CFD取引は債券や債券を対象としたETFを、その他証券CFD取引はその他の外国上場株式関連ETF等を、商品CFD取引は商品先物取引をそれぞれ原資産とし、それらの価格の変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、建玉や売買の状況によってはオーバーナイト金利、キャリングコスト、借入金利、配当等調整金の支払いが発生したり、通貨の金利の変動によりオーバーナイト金利が受取りから支払いに転じたりすることがあります。
■上記全ての取引においては、当社が提示する売価格と買価格にスプレッド(価格差)があり、お客様から見た買価格のほうが売価格よりも高くなります。
■先物取引は各原資産の価格を指標とし、それらの変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。
■外国株式・指数オプション取引は、対象とする有価証券の市場価格や対象となる指数、あるいは当該外国上場株式の裏付けとなっている資産の価格や評価額の変動、指数の数値等に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、対象とする有価証券の発行者の信用状況の変化等により、損失が発生することがあります。なお、オプションを行使できる期間には制限がありますので留意が必要です。さらに、外国株式・指数オプションは、市場価格が現実の市場価格等に応じて変動するため、その変動率は現実の市場価格等に比べて大きくなる傾向があり、意図したとおりに取引ができず、場合によっては大きな損失が発生する可能性があります。また取引対象となる外国上場株式が上場廃止となる場合には、当該外国株式オプションも上場廃止され、また、外国株式オプションの取引状況を勘案して当該外国株式オプションが上場廃止とされる場合があり、その際、取引最終日及び権利行使日が繰り上げられることや権利行使の機会が失われることがあります。対象外国上場株式が売買停止となった場合や対象外国上場株式の発行者が、人的分割を行う場合等には、当該外国株式オプションも取引停止となることがあります。また買方特有のリスクとして、外国株式・指数オプションは期限商品であり、買方がアウトオブザマネーの状態で、取引最終日までに転売を行わず、また権利行使日に権利行使を行わない場合には、権利は消滅します。この場合、買方は投資資金の全額を失うことになります。また売方特有のリスクとして、売方は証拠金を上回る取引を行うこととなり、市場価格が予想とは反対の方向に変化したときの損失が限定されていません。売方は、外国株式・指数オプション取引が成立したときは、証拠金を差し入れ又は預託しなければなりません。その後、相場の変動や代用外国上場株式の値下がりにより不足額が発生した場合には、証拠金の追加差入れ又は追加預託が必要となります。また売方は、権利行使の割当てを受けたときには、必ずこれに応じなければなりません。すなわち、売方は、権利行使の割当てを受けた際には、コールオプションの場合には売付外国上場株式が、プットオプションの場合は買付代金が必要となりますから、特に注意が必要です。さらに売方は、所定の時限までに証拠金を差し入れ又は預託しない場合や、約諾書の定めによりその他の期限の利益の喪失の事由に該当した場合には、損失を被った状態で建玉の一部又は全部を決済される場合もあります。さらにこの場合、その決済で生じた損失についても責任を負うことになります。外国株式・指数オプション取引(売建て)を行うにあたっては、所定の証拠金を担保として差し入れ又は預託していただきます。証拠金率は各銘柄のリスクによって異なりますので、発注前の取引画面でご確認ください。
■上記全ての取引(ただしオプション取引の買いを除く)は、取引証拠金を事前に当社に預託する必要があります。取引証拠金の最低必要額は取引可能な額に比べて小さいため、損失が取引証拠金の額を上回る可能性があります。この最低必要額は、取引金額に対する一定の比率で設定されおり、口座の区分(個人または法人)や個別の銘柄によって異なりますが、平常時は銘柄の流動性や価格変動性あるいは法令等若しくは当社が加入する自主規制団体の規則等に基づいて当社が決定し、必要に応じて変更します。ただし法人が行う外国為替証拠金取引については、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第27項第1号に規定される定量的計算モデルを用いて通貨ペアごとに算出(1週間に1度)した比率を下回らないように当社が設定します。
■上記全ての取引(ただしオプション取引の買いを除く)は、損失が無制限に拡大することを防止するために自動ロスカット(自動ストップロス)が適用されますが、これによって確定した損失についてもお客様の負担となります。また自動ロスカットは決済価格を保証するものではなく、損失がお預かりしている取引証拠金の額を超える可能性があります。
■外国証券売買取引は、買付け時に比べて売付け時に、価格が下がっている場合や円高になっている場合に損失が発生します。
■取引にあたっては、契約締結前交付書面(取引説明書)および取引約款を熟読し十分に仕組みやリスクをご理解いただき、発注前に取引画面で手数料等を確認のうえ、ご自身の判断にてお取引をお願いいたします。

サクソバンク証券株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第239号、商品先物取引業者
第一種金融取引業、第二種金融商品取引業
加入協会/日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、日本投資者保護基金、日本商品先物取引協会
手数料:各商品の取引手数料についてはサクソバンク証券ウェブサイトの「取引手数料」ページや、契約締結前交付書面(取引説明書)、取引約款等をご確認ください。