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コモディティ戦略責任者(Saxo Group)
サマリー: 金と銀の最近のジェットコースターのような動きは、利回りとドル、そしてFRBがいつタカ派的スタンスのピークに達するのかに対する関心が高まっていることを浮き彫りにしています。先週のショートスクイーズ(空売りの買戻し)は、潮目が変わった時に価格が上昇する可能性を示唆するものでしたが、持続的な回復を支えるための全ての要素が揃っているとは思えません。本稿では、最新の動向に焦点を当て、金と貴金属全般について当社が長期的に強気の見通しを維持する理由を述べます。
ここ数か月、過去40年間で最も高水準のインフレに見舞われたにもかかわらず、金は下落し、分散投資対象としての金の価値がますます疑問視されるようになっています。しかし、金融市場の一部として組み込まれた金は、他の市場、特に利回りとドルとの動きと相関により影響を受け続けるということに改めて留意することが重要です。ブルームバーグ・ドル・インデックスが15%上昇し、米国の10年物実質利回りが2.7%上昇した年に、金は9%下落しており、後者は事実上、金の価格がこの時点で300ドル下落していることを意味します。
それが、当社の意見と異なった理由は、政策の誤り、予想を上回る将来のインフレ、地政学的な事象に対する「保険」が引き続き求められているためと考えられます。債券や株式など、他の投資商品のパフォーマンスがいかに低かったかを考えれば、すべてのリスクに「保険」をかける必要がありました。