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アナリスト/アセンダント代表
サマリー: ユーロ円は直近ではレジスタンスを上抜け買い戻しが強まっていますが、欧州における感染拡大、金融政策の温度差を考えると基本的にはユーロは売られやすい流れにあります。現在の買いは調整というスタンスで下値の目途を考えていきます。
ユーロ円(EURJPY)は材料的には来週の金融政策イベント週にFRBがテーパリングの加速を決定するであろう一方で、ECBは緊急購入枠の縮小も難しいという金融政策の方向性の違いからユーロ売り・ドル買いに動きやすいということ、またオミクロン株登場前から欧州主要国では新型コロナ感染者が急増してきたことから、対ドルだけでなく対円でも下降トレンドを続けてきました。
しかし、今週に入り11月4日を起点としたレジスタンスラインを上抜けたことから、利食いの買い戻しが出る中で、昨日はユーロポンドの買いがユーロ円の買いにも波及した格好となりました。しかし、行動制限を考えているのは英国よりもドイツかもしれません。ドイツでは11月30日に過去最大の感染者数を記録し、依然として高水準な状態が続いています。
こうしたことを考えると目先は買いが先行してもいずれユーロ安の流れに回帰すると見た方が自然です。日足チャートからどこまで戻る可能性があるのかを考えてみましょう。
11月のレジスタンスライン(青)を7日に上抜け昨日には大きく上昇していることがわかります。テクニカルなターゲットとしては10月高値と12月安値の38.2%戻しとなる129.630が考えられますが、材料的には上述した通りで売り材料が多いことには変わりはありません。
来週の金融政策ウィークを前にしたポジション調整が出ただけだと思いますので、130円の大台はまだまだ遠く129円台半ばでは改めて売りが出てくるであろうと考えます。そして年内にもう一度12月安値を更新する動きを見せ、126円台に入り込んでいく流れとなるのではないでしょうか。
長期テクニカルでは、次の週足チャートが示すように変形ダブルトップのネックラインを下抜けてきたことで依然として下降トレンドを継続しやすい状況です。中期的なターゲットとしては年初来高値を起点とした逆N波動を考え、125円台半ばという水準が年内の下値目途となりそうです。