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アナリスト/アセンダント代表
サマリー:
アセンダント社の山中 康司氏による、ドル円の見通しと米国株CFDのピックアップ銘柄、来週の注目イベントについてのレポートをお読みいただき、お取引のヒントとしてご活用ください。
当レポートではSaxoTraderPROを使用しています。
SaxoTraderPROの概要は以下のページをご覧ください。
SaxoTraderPRO概要
サクソバンク証券では、大型株・中型株・小型株からETF/ETNまで IPO直後の銘柄を含む約3,900銘柄の米国株式CFDを提供。最大レバレッジ5倍(個人の場合)、決済期限なく「売り建て」「買い建て」がともに可能です。
米国株式CFD 6つの魅力とは
かなり間が空いてしまい前回の振り返りがあまり意味がありませんので、今回は前回の振り返りに代えて、トランプ政権2期目において気を付けておきたいことについて書いておきたいと思います。
20日の大統領就任式以降、公約実現に向けて着実に動き始めましたが、その中でも金融市場に影響が出そうなものに関税強化があります。先週時点で北米(対メキシコ、カナダ)の関税を2月から25%に引き上げるという発言がありましたが、米国にとって輸入相手としてはメキシコが1位、カナダが3位です(2位は中国)。この上位国からに輸入に25%の関税がかかるとなると、輸入物価上昇につながり改めてインフレ懸念が拡大することになります。
米国長期債の利回り上昇にしてもFRBの利下げ思惑後退にしてもこの関税強化が影響しているわけですが、いっぽうでトランプ大統領は低金利信奉者であり、「金利が高すぎる」とあからさまにFRBに対して圧力をかける姿勢を見せています。1月29日のFOMCでは現状維持がコンセンサスとなりますが、2月からの関税強化が与える影響についての検討もなされることは確かですので、FOMC後のパウエル議長会見には注目です。
そして、もうひとつ。これも関税がらみですが、対中国の追加関税10%も2月から実施される可能性がありますが、それに対して中国は米国が関税を引き上げる場合は人民元安容認で対抗するとの発言が昨年ありました。トランプ大統領は人民元安を容認するとは思えず、1期目の時には人民元安や円安に対してドル高牽制発言で対抗しました。ドル円相場について言えば、当時の水準は今より40円も円高だった訳で、人民元安牽制と併せて円安牽制発言も出てくる可能性があります。
まずは2月からの関税強化が金利市場、為替市場など全ての金融市場に影響を与えてくると見られますので、2月は金融市場にとって重要な1か月になってくるでしょう。今週の金融政策以上に大きな影響が出てくると思いますので要注意です。
ドル円は底堅いものの直近では徐々に上値が重くなってきました。今回はドル円(USDJPY)と米国個別株CFD2銘柄を見て行きます。
ドル円(USDJPY)は2025年に入って当初は米金利上昇の影響からドル買いが先行し、1月10日に158.881の高値をつけましたが、その後は急速に日銀利上げを織り込む流れの中でドル安へと転じ、27日には中国発のAIであるDeepSeekが米国のAI関連企業の優位性を脅かす可能性があるとの見方からハイテク株が急落、リスクオフの動きによる円買いから153.713レベルと12月18日以来のドル安・円高を見ることとなりました。
昨年から各所で書いていることの繰り返しとなりますが、今年の1月高値は重要な意味を持っている可能性があります。月足チャートをご覧ください。
このチャートを見るとわかることは、2017年からトランプ政権1期目は2017年1月就任式の月に高値をつけ、その後4年間ドル円は下げ続けました。レジスタンスラインを引いた通りで。そして2021年からのバイデン政権では2021年1月の就任式の月に安値をつけ、その後4年間ドル円は上げ続けました。こちらにはサポートラインを引いてあります。
ということは2025年1月の就任式の月につけた158.881はひょっとしたら今後4年間の高値になる可能性があるのではないかということです。こちらは勝手に想定したレジスタンスラインを引いてみましたが、しばらくは上がったら売りという流れになる可能性を考えたくなります。
週足も見ておきましょう。
昨年8~9月を起点とした上昇ウェッジが引いてありますが、今週初の下げでウェッジをトライする動きとなっています。週末終値を見てからでないと判断は出来ませんが、仮に今週下抜けしなくても今後2週間程度の間に下抜けする可能性は高く、そうなると中期的にドル安トレンド入りするのではないかと考えられます。前項の2月関税強化がトリガーとなるかもしれません。長期に渡って続いたドル円での円安トレンドの転換点は近いのではないでしょうか。
ここではautochartistによるピックアップをしています。ピックアップ基準は以下の通りです。
資産クラス=個別株CFD
確率=70%以上(選択肢が少ない場合は65%以上)
チャートパターン=ブレークアウト
キーレベルパターン=ブレークアウト
間隔=4時間足+日足
このフィルターでスクリーニングをかけ、可能な限り経過本数が少なく、かつなるべく信頼度が高い(濃いグレー)米国株のCFDを選びます。
引き続きautochartistのピックアップですが、今週はナスダック100とS&P500が急落から始まる中でNYダウは上昇と、米国株式市場の中での一時的な資金シフトが見られました。そこで今週は買い銘柄と売り銘柄を1銘柄ずつ選びたいと思います。買い銘柄はダウ構成銘柄からハイテク以外の銘柄ということでコカ・コーラ(KO.xnys)を、売り銘柄はハイテク関連からNVIDIA以外でテスラ(TSLA.xnas)をピックアップしました。
(1)コカ・コーラ(KO.xnys)
コカ・コーラ(KO.xnys)は、60年も配当を上げ続けている優良銘柄でバフェット銘柄としても有名ですね。本来は短期保有よりも長期保有すべき銘柄ではありますが、現在の水準での短期売買も悪くは無さそうです。
トライアングルの上抜けによる買いシグナルで、ターゲットが64.96、ストップが61.44となっています。観察期間は8日と短い上にトライアングルの上抜け後にまた戻したことから悩ましい展開ではあるのですが、下側サポートラインを下抜けない前提で見て行きたいと思います。
(2)テスラ(TSLA.xnas)
イーロン・マスク氏が政権入りしたことで、トランプ大統領関連銘柄にもなったテスラ(TSLA.xnas)です。
トライアングルの下抜けによる売りシグナルで、ターゲットが344.86、ストップが439.66となっています。こちらの観察期間は17日です。テスラは12月に目先の高値をつけた可能性が高く、当面は戻り売りが出やすい銘柄のひとつという捉え方をしています。
本文中でも触れましたが、本日のFOMCと明日のECB理事会以上に2月に入ってからのトランプ政権による関税強化政策がどのように金融市場に影響してくるのかが最大の注目材料です。また経済指標では2大注目指標(雇用統計とCPI)のうちのひとつ、雇用統計が金曜に発表されますので併せて注目しておきましょう。
今回は特に触れませんでしたが、明日のECB理事会での0.25%利下げ以降もECBは今年1%の利下げを行うと見られます。日銀は年内の追加利上げの可能性があり、今年だけで日欧金利差は1.5%縮小する流れが猛攻です。さすがに1.5%も縮まることになればユーロ円の売りを考える市場参加者が増えてきそうですから、ドル円だけでなくユーロ円の動きにもしばらくは注意しておくと良いでしょう。
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