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グローバルマクロ戦略責任者
サマリー: 昨日、ホワイトハウスが自動車の輸入に対して25%の関税を新たに課すことを発表したため、ユーロは急落しましたが、ユーロ/米ドル(EUR/USD)は主要なテクニカルに注目される領域から反発しました。これは、強気派が努力を再開するための合図なのでしょうか?
私たちは皆、来週の水曜日に米国の関税発表が次に大々的に発表されるのを待つはずでしたが、市場はトランプ大統領の相互関税スケジュールが以前に恐れられていたよりも緩やかになると期待しています。そして、ヨーロッパ時間の昨日の夕方に、米ホワイトハウスは、21:00GMT(グリニッジ標準時)に発表されるすべての自動車輸入に対する新たな関税を準備していることを明らかにしました。当初の関税率は25%に設定され、当初は4月3日から完成車のみが対象となり、主要自動車部品の関税は1カ月後に発効する予定です。トランプ大統領は、関税は「恒久的」で、交渉の余地はないと述べ、EUとカナダが共謀して米国に対して「経済的損害を与える」場合、関税はさらに引き上げられるとEUとカナダを脅かしました。この関税は、追加の相互関税およびすでに実施されている関税に加えて適用されます。
この最新の発表に対する市場の反応は控えめで、米ドル/カナダドル(USDCAD)は約0.005ポイント高で取引され、ユーロ/米ドル(EURUSD)は約0.005ポイント急落しました。ユーロとカナダドルはともに安定し、関税にさらされた欧州の自動車株が下落したにもかかわらず、夜間から欧州の朝にかけて回復しました。米ドル/メキシコペソ(USD/MXN)は、多くの人がトランプの関税に最も影響を受けると断言していましたが、狭い範囲内の動きにとどまっています。以下で論じるように、ユーロ/米ドル(EURUSD)にとって可能な限り最大の悪影響を及ぼすと予想された25%の自動車への関税の発表があった後、ここで同通貨ペアの為替相場が控えめな反応となっていることを考慮すると、強気派が状況を再検討して新たな上昇を目指す時期にあるのかもしれません。これらの新たな関税は、短期的には米国経済の弱気論を強めるだけであり、世界的な米国株式への投資配分の大幅な増加は依然として脅威にさらされています。
チャート:ユーロ/米ドル(EURUSD)
ユーロ/米ドル(EURUSD)は、ドイツの財政刺激策に対する長期的な態度の変化を受けて、直近の38.2%リトレースメント(である1.0728へ) の上昇でほぼ完璧にサポートされたことがみてとれました。ここでのユーロ強気派のリスクは、トランプ氏の関税から影響を受ける相場を取引する人々のリスクとよく似ていますが、ドイツの景気刺激策の策定と実施にはかなりの時間がかかるため、まさにその様相となっています。それでも、昨日の自動車関税のニュースは、現在の予想に比べて、考えられる中で最もひどい内容でした。これらの予想が、来週水曜日に予定されているトランプ大統領による相互関税措置実施の発表時にさらなる悪いニュースが発表されるとみて、その更に悪いニュースを既に織り込んでいると信じざるを得ません。現在の為替水準は、ユーロ/米ドル(EURUSD)がこれから1.1200+の高値、さらにはその水準でサポートを見つけてさらにその先まで上昇していくのか見極めるための重要なポイントのように見えます。それでも、ここでサポートを見つけ損ねると、その下には(強気派にとって)経験に基づく重要なサポートである1.0600の領域があり、1.0587がおそらく最後のあがきとなるサポートラインでしょう。
ノルウェー中銀は金利を据え置くことを決定
ノルウェー中銀は、今回の利下げ周期で初めて、政策金利の引き下げを延期しました。ノルウェーの中央銀行が1月の会合で利下げを示唆した後でも市場は利下げの可能性は低いとみていましたが、直近発表された2月のCPIの直近の大幅な上昇の後にこの(金利据え置きの)動きはアナリストの大半により予想されていました。ノルウェー中銀は本日、政策金利が年末までに4.0%(現在は4.5%)に低下するとの予想を発表し、ノルウェークローネ(NOK)の強さは最近の激しい上昇から反転し、小幅に後退しました。ユーロ/ノルウェークローネ(EURNOK)は、11.10のすぐ下まで伸びる巨大なチャート上の空間を試そうとしています。私は、同通貨ペアが地固めをして保合状態に落ち着くとしても、最終的には11.10より下げるとみています。
来週
来週は、米国ISM製造業購買担当者景気指数や金曜日に発表される労働市場データなど、通常月の第1週目の米国に出される経済指標の発表が目白押しですが、「サッサと無事に乗り越えたい」主なイベントリスクは、4月2日のトランプ大統領の関税発表で、トランプ大統領は以前「重大なこと(the big one)」と謳っていたのに、最近では「より良く」「より公平」と売り込もうとしています。昨日の米国による新しい自動車輸入への関税の発表は、来週の水曜日に予定されて関税の発表よりも驚きのニュースだったため、ここで市場のムードが少しテストされていると考えることができます。昨日の市場の反応をみると、関税に関する市場の短期的な動きは信頼性に乏しく、ニュースに対する反応はますます控えめになっていることが示唆されています。関税は、長期間にわたって影響を与える政策です。来週の水曜日以降、焦点はすぐに別の場所に移る可能性があり、トランプ大統領が宣言した(4月2日の)「解放記念日」をきっかけに相場がどのような展開となろうとも、他のイベントと同じように、4月2日はサッサと通過して、また新しいリスクマネーが機能するようになるだろうイベントの一つに過ぎないと考えています。
主要10通貨と人民元(CNH)のトレンドの展開とその強さを示す表
注:これはFXボードのトレンド・インジケータの新しいバージョンであり、古いものと非常によく似ていますが、近日中に紹介するトレンドシグナリングモデルの入力に一致するように古いバージョンとはわずかに異なる計算パラメータが使われています。また、各通貨の平均ATR(アベレージ・トゥルー・レンジ:真の変動幅)の測定値とそのヒートマップを上部の表の下に配置しました。
FXボードのトレンド測定値は相対的な尺度を示しており、ボラティリティが調整されています。各通貨について、絶対値2未満の測定値は比較的弱いトレンドであることを示していますが、3を超える測定値はトレンドが非常に強く、6を超える測定値はトレンドが非常に強いことを示しています。
ユーロの上昇は効果的に中和されたため、単一通貨が再び強さを示すときが来ました。さもなければ、古くなったロングの建玉が決済することを余儀なくされ、より深刻な敗北を味わう可能性があります。その他の通貨では、カナダドル(CAD)の弱さが引き続き弱さをみせており、円(JPY)の弱さは米国債利回りの上昇と一対一の関係で推移しています。
表:個々のペアの新しいFXボードトレンドスコアボード
個々の通貨ペアでは、米ドル/円(USDJPY)は下降トレンドに一筋縄ではまっており、ここで米国債利回りが反転しなければ、さらに上昇に傾く可能性があります。米ドル/円(USD/JPY)の主な水準としては、現在151.67にある200日移動平均線と、おそらく究極のレジスタンス(抵抗線)となる、売りの流れとなる61.8%リトレースメントである154.16が含まれるでしょう。ユーロ/米ドル(EUR/USD)は本日、重要な0.9500付近で推移しており、ユーロ/米ドル(EUR/USD)は、1.0600付近から1.0955の高値までしっかりした上昇をみせたため、ユーロ/米ドル(EUR/USD)の上昇トレンドが依然としてプラス圏に入っており、ここで幅広いユーロ(EUR)の強さを確立するためにはさらに力強く上昇する必要があります。