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アナリスト/アセンダント代表
サマリー: アセンダント社の山中 康司氏による、ユーロ円の見通しと米国株CFDのピックアップ銘柄、来週の注目イベントについてのレポートをお読みいただき、お取引のヒントとしてご活用ください。
当レポートではSaxoTraderPROを使用しています。
SaxoTraderPROの概要は以下のページをご覧ください。
SaxoTraderPRO概要
サクソバンク証券では、大型株・中型株・小型株からETF/ETNまで IPO直後の銘柄を含む約3,900銘柄の米国株式CFDを提供。最大レバレッジ5倍(個人の場合)、決済期限なく「売り建て」「買い建て」がともに可能です。
米国株式CFD 6つの魅力とは
前回はドル円(USDJPY)と米国個別株CFD2銘柄を取り上げましたので、その後の動きを見ておきましょう。
(1)ドル円(USDJPY)
大統領就任式のある年のドル円(USDJPY)の1月高値・安値は重要な意味を持っている可能性があることを書きましたが、今のところその流れに沿った展開が続いていて、1月高値が今年の高値となる可能性はやや高まったのではないかと見ています。
また、テクニカルにも昨年9月から続くサポートラインを明確に下抜けてきたことで中期的にドル円は上値が抑えられやすい流れになってきたと考えられます。
次々と打ち出されるトランプ関税はインフレ懸念に繋がり米金利上昇に繋がるリスクはありますが、実際に米10年債利回りを見ると1月14日の4.809%をピークにその後は高値安値とも切り下げる展開となっていて、上値が重くなりつつある米国株式市場からの資金のシフト先として米国債が買われ、結果として米金利が低下している面もあるようです。
対中関税により中国側も報復関税に動いていますが、今後昨年中国当局から言及のあった人民元安容認といった動きが出てくると、それに対して人民元安牽制発言がトランプ大統領の口から出てくる可能性もあり、その場合はドル円にも影響し円高となるかもしれません。引き続きトランプ大統領の動きに注意と言わざるを得ません。
(2)個別株CFD
前回もautochartistによるピックアップでしたが、米国株価指数の方向性がまちまちだったこともあり、買い銘柄と売り銘柄を1銘柄ずつ選びました。買い銘柄はダウ構成銘柄からハイテク以外の銘柄ということでコカ・コーラ(KO.xnys)を、売り銘柄はハイテク関連からNVIDIA以外でテスラ(TSLA.xnas)をピックアップしました。
コカ・コーラ(KO.xnys)は、トライアングルの上抜けによる買いシグナルで、ターゲットが64.96、ストップが61.44となっていました。観察期間が8日と短かかったので観察期間中には高値64.29で終わりました。ただ前回も書いた通りでコカ・コーラは本来長期保有に向いた銘柄です。観察期間をやや過ぎたていますが、ターゲット達成まで様子を見ていてもよいかもしれません。ただ、その場合はストップを持ち値に引き上げておくことです。
テスラ(TSLA.xnas)は、トライアングルの下抜けによる売りシグナルで、ターゲットが344.86、ストップが439.66となっていました。こちらの観察期間は17日と依然として観察期間内です。その後の同社株はじり安の展開を辿り、10日現在では350.81まで下げて来ています。ストップを持ち値に下げた上でターゲット達成を待ちましょう。
ドル円での動きはクロス円にも波及してきました。今回はその中でも下値を探りやすいユーロ円(EURJPY)、そして米国個別株CFD2銘柄を見て行きます。
■ユーロ円(EURJPY)
ユーロ円(EURJPY)は2025年に入って年初こそ164.550まで水準を上げましたが、その後は日欧中銀の金融政策の方向性の違いから金利差縮小思惑によるユーロ売り・円買いの動きが出やすくなってきました。
1月の金融政策決定会合で日銀は0.25%の利上げ、ECBは0.25%の利下げと金利差は0.5%縮小しましたが、年内に日銀は追加利上げ0.5%、ECBは追加利下げ0.75%ごコンセンサスとなりつつあります。そうなると年末時点で日本の政策金利は1.0%、欧州の政策金利(中銀預入金利)は2.0%となりますので、金利差は1%にまで縮小します。この長期的な金利差縮小思惑は無視できません。
また、欧州では既に景気悪化懸念が強まっていますが、そうした中でドイツは2月23日に総選挙を実施、単独過半数を取れる政党が無く、連立政権の組閣にも時間がかかると見られることから政局空転化がドイツ経済に与える悪影響が懸念されています。またフランスではバルニエ首相に続いてバイル首相も不信任となるかもしれない状況でしたが、下院で不信任が否決されたことでバイル首相は2025年予算案を可決し、当面の政局混乱は収まりました。しかし、フランスでも主要3党が三つ巴状態であることに変わりは無く、いつまた政局が流動的になるかわかりません。
またトランプ大統領はロシア・ウクライナ間の戦争を停戦に持って行くつもりのようですが、最終的に両国が合意できる案を出せるかどうか不透明であり、地政学的リスクはいまだ高い状態です。このように、経済、政治、軍事と様々な点でユーロに売り材料が続いているため、特に対円での売りが強まりやすいと見ています。
テクニカルにも先々週から変化が現れました。ユーロ円の週足チャートをご覧ください。
昨年8月から続くサポートラインを先々週の下げで下抜けたことで、上側のレジスタンスラインとともに形成していたトライアングル(三角もちあい)を下抜けたこととなります。トライアングル形成前に高値から約20円下げてトライアングル形成となったことを考えると、目先のターゲットは150円の大台トライとなるものの、長期的には140円を割り込むターゲットもあり得るという点には注意が必要でしょう。
ここではautochartistによるピックアップをしています。ピックアップ基準は以下の通りです。
資産クラス=個別株CFD
確率=70%以上(選択肢が少ない場合は65%以上)
チャートパターン=ブレークアウト
キーレベルパターン=ブレークアウト
間隔=4時間足+日足
このフィルターでスクリーニングをかけ、可能な限り経過本数が少なく、かつなるべく信頼度が高い(濃いグレー)米国株のCFDを選びます。
引き続きautochartistのピックアップですが、Deep Seekショックからはだいぶ持ち直したものの、直近ではトランプ関税の影響もあり上値が重くなってきました。そこで今週は売りシグナルが出ている銘柄から2銘柄を選びました。アマゾン(AMN.xnas)とナイキ(NKE.xnys)です。
(1)アマゾン(AMN.xnas)
説明不要ですが、アマゾンで様々な商品を買っている人は多いですね。私も国内2大ECサイトの楽天とアマゾンを比べるとアマゾンの利用率が圧倒的に高い気がします。楽天の存在が日本におけるアマゾンプライムの年会費を抑えていると言われますので楽天にも頑張ってもらわないと、と考えている人も多いそうです。
上昇ウェッジのサポートライン下抜けによる売りシグナルで、ターゲットが212.33、ストップが241.76となっています。観察期間は13日と短めですが、約2週間ありますので可能性は十分にあると思います。
(2)ナイキ(NKE.xnys)
こちらも説明不要ですね。ちなみにスニーカーの2強というとナイキとアディダスですが、ナイキの売り上げが2倍と圧倒的な強さを示しています。最終的には有名なアスリートに使ってもらうことが重要なので、そのためのマーケティング戦略が大きく差をつけたのでしょう。
サポートレベル(水平線)の下抜けによる売りシグナルで、ターゲットが62.68、ストップが78.84となっています。こち観察期間は44日と長めです。次回執筆日を超えてもしばらく見ていて良いのではないでしょうか。
1月の金融政策ウィーク、そして米国雇用統計と月末から月初にかけての大きなイベントが終わり現在はトランプ関税が金融市場に与える影響を探っている段階にあります。輸入物価上昇によるインフレ再燃リスクから金利上昇懸念はありますが、それ以上に米国株式市場に与える悪影響を見極める必要があります。
米国株式市場は史上最高値を更新後にやや大き目の調整は入りましたが、その後高値圏に戻してのもみあいとなっていて、今後の材料次第では大きく崩れる可能性があるのではないかという気がしてなりません。
たまに書いている天体による日柄分析だと、2025年のキーワードは「景気後退(恐慌)」、「金融危機」、「戦争」といったものが挙げられます。これは2025年に起きる特徴的な配置を400年ほど遡ったところ、そうした良くない出来事が多かったという調査結果に基づいています。
バブルの中にいるとバブルに気づきにくいため、今の米国にはそうしたリスクがあるかもしれません。杞憂に終わることを願いたいですが、2025年1年を通してのテーマとして「米国株急落による景気後退」という可能性には常に気を付けていたいものです。
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