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アナリスト/アセンダント代表
サマリー: アセンダント社の山中 康司氏による、ドル円の見通しと米国株CFDのピックアップ銘柄、来週の注目イベントについてのレポートをお読みいただき、お取引のヒントとしてご活用ください。
当レポートではSaxoTraderPROを使用しています。
SaxoTraderPROの概要は以下のページをご覧ください。
SaxoTraderPRO概要
サクソバンク証券では、大型株・中型株・小型株からETF/ETNまで IPO直後の銘柄を含む約3,900銘柄の米国株式CFDを提供。最大レバレッジ5倍(個人の場合)、決済期限なく「売り建て」「買い建て」がともに可能です。
米国株式CFD 6つの魅力とは
前回はユーロ円(EURJPY)と米国個別株CFD2銘柄を取り上げましたので、その後の動きを見ておきましょう。
(1) ユーロ円(EURJPY)
ユーロ円(EURJPY)は、日欧中銀の金融政策の方向性の違いから金利差縮小思惑によるユーロ売り・円買いの動きが出やすい地合いであること、その背景でもある欧州景気に対する懸念、そして今週末のドイツ総選挙では第1党となるであろうCDU/CSUも過半数には遠く及ばず、連立協議に時間がかかるであろうことがユーロの上値を抑えている状態であることを説明しました。
また、トランプ大統領がロシア・ウクライナ戦争の早期終結を考えても早期にどうにか出来るものでは無いという見方を示しましたが、執筆当日にトランプ・プーチン両大統領による電話会談が行われ早期の停戦実現に向けた話し合いが行われました。これは前回執筆時点では想定外で、地政学的リスクが急速に緩和する可能性が出てきたこととなります。具体的な内容を詰めるにはまだ時間がかかるでしょうが、欧州だけでなく世界にとって大きな好材料となるニュースでした。
また、テクニカルな観点については、トライアングルを下抜けたもののその後の買い戻しで再びトライアングル内に戻してきたことで、下げへの転換をいったん否定、当面は改めて次の方向性を探る展開へと逆戻りです。まずは23日のドイツ総選挙、そして今後出てくるであろうロシアとウクライナの停戦に向けての具体的な内容が見えてこないと方向感は出て来ないといったところでしょうか。
(2)個別株CFD
前回もautochartistによるピックアップでしたが、米国株価指数の上値が重くなってきたことから売りシグナルが出ている銘柄から2銘柄アマゾン(AMN.xnas)とナイキ(NKE.xnys)をピックアップしました。
アマゾン(AMN.xnas)は、上昇ウェッジのサポートライン下抜けによる売りシグナルで、ターゲットが212.33、ストップが241.76となっていました。観察期間が13日とあと一週間は残っていますが、18日には223.72まで下げて来ました。ストップを持ち値まで下げ、残りの観察期間ターゲットまで下げるかを見て行きたいところです。
ナイキ(NKE.xnys)は、サポートレベル(水平線)の下抜けによる売りシグナルで、ターゲットが62.68、ストップが78.84となっています。こちらの観察期間は44日と長いので、しばらくは見ていて良いのですが、こちらは売りシグナルが出た日を安値に77.68まで水準を上げてきました。チャートの形状は良くないのですが、ストップをそのままで当面見て行くこととなります。
ドル円(USDJPY)は田村審議委員の2025年度後半には政策金利1%という具体的な数字が出て以降、利上げの材料となりそうな日本の経済指標に対して敏感に反応する展開が続いています。そこで現時点でのドル円の立ち位置について改めて考えてみることとしました。米国個別株CFD2銘柄はいつも通りautochartistを使って見て行きます。
■ドル円(USDJPY)
ドル円(USDJPY)はトランプ大統領の発言のうち特に関税関連の発言、そして日銀の早期追加利上げ思惑に繋がる経済指標や発言に上下する展開が続いています。
2月に入り最初はメキシコ・カナダに対する追加関税25%発動の当日に1か月延期が決まったこと、また全ての国に対して関税発言は個別の調査に時間がかかるため早くとも4月からと、最初の話ではインフレ懸念による米金利上昇=ドル買い、その後の話ではインフレ懸念後退による米金利低下=ドル売りとドルが上下する動きを見せました。
日本国内の材料では1月の日銀会合では当初現状維持がコンセンサスだったところに、日銀関係者が急速に利上げで足並みを揃え、その後の田村審議委員の発言に前後して強い勤労統計、高めのCPI、そして直近では予想よりも大幅に強い10~12月期GDPと、日銀の追加利上げ判断に影響を与えそうな材料が続いて出ています。
これらを総合して考えると米国の利下げ思惑が後退する一方で、日本の利上げ思惑は高まっているため、金利差の観点では今後1年程度で日米金利差縮小は0.75~1.0%になると考えられ、円高材料となります。もうひとつ気になる点としては、先日の日米首脳会談で何か密約が無かったかという点でしょうか。
米国内ではかなりドラスティックな改革が進められている中で、以前よりはかなり金額は少なくなったとはいえ米国から見た対日貿易赤字を減らすため、自動車の追加関税発動は可能性が高そうですし、トランプ政権1期目のことを思い返すと、円安を牽制するような発言が出る可能性は高いでしょう。追加関税と円安牽制が重なると株安と円高が同時に進むこととなりますが、すぐにでは無いにせよ4月に向けて気になるところです。
短期的にはテクニカルな観点から見てみましょう。
昨年9月安値からサポートライン(ピンク)を下抜けた後の戻りがサポートで止められたことから、抜けたサポートはレジスタンスというパターンとなっています。年初来高値とこの止められた高値とを結んだレジスタンスライン(青)とそれに平行に引いたラインとの下降チャンネル内で現在はドル安・円高トレンドにあると見てよさそうです。このチャンネルが下げていくと昨年12月安値からの水平線(赤)にぶつかり、同水準が148円台半ばです。当面は150円の大台と148円台半ばをターゲットとした流れという見方をしておきます。
ここではautochartistによるピックアップをしています。ピックアップ基準は以下の通りです。
資産クラス=個別株CFD
確率=70%以上(選択肢が少ない場合は65%以上)
チャートパターン=ブレークアウト
キーレベルパターン=ブレークアウト
間隔=4時間足+日足
このフィルターでスクリーニングをかけ、可能な限り経過本数が少なく、かつなるべく信頼度が高い(濃いグレー)米国株のCFDを選びます。
引き続きautochartistのピックアップですが、今回はS&P500とNASDAQ100が強い一方でNYダウはもみあいと方向感がはっきりとは出ていません。今週は買いと売りとを1銘柄ずつピックアップすることとしました。買い銘柄はコカ・コーラ(KO.xnas)、売り銘柄は先週選んだ2銘柄しか無いため、先週に続いてアマゾン(AMZN.xnas)です。
(1) コカ・コーラ(KO.xnas)
コカ・コーラはNYダウ構成銘柄でもあり、配当も高いため人気銘柄のひとつです。
下降チャンネルの上抜けによる買いシグナルで、ターゲットが72.08、ストップが60.62となっています。観察期間は24日と1か月近くあるのでチャンスは高いと思います。
(2)アマゾン(AMN.xnas)
先週に続いてアマゾンです。
上昇ウェッジのサポートライン下抜けによる売りシグナルで、ターゲットが212.33、ストップが241.76となっています。観察期間は残り1週間、先週から持っている場合はストップを持ち値に下げ、新たにエントリーする場合も示されているストップよりも大きく下げ232ドルで考えておくと良いと思います。
ドル円の項目で中長期的な米国の材料と日本の材料について取り上げましたが、短期的には21日金曜に発表される日本のCPIは気になります。コンセンサスが総合CPIで年率4.0%とかなり高い数字となっていますし、コアCPIも3.1%と前回よりも上昇予想となっています。欧州では主要国のPMI速報値が発表されますので、ユーロ関連ではこちらに注目となります。
来週は日々経済指標の発表は多いのですが、上記日本のCPIほど目を引くものはありません。それよりも23日に行われるドイツ総選挙で予想通りCDU/CSUが第1党となるのかどうか、また連立の相手に誰を選ぶのかが注目材料となります。
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