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アナリスト/アセンダント代表
サマリー: 今回もドル円をピックアップしました。2024年に入り強い米国経済指標が続いたことで米国の早期緩和思惑が後退、FOMCで3月利下げが無いであろうことを確認することとなりました。その後の雇用統計はNFPが予想の倍という強さからドル円は一時149円近い水準まで上昇してはいますが、上値も重くいったん調整が入りやすい流れになってきたようです。テクニカルに現在のドル円を分析します。
相変わらずドル円が為替市場の主役といった動きを見せていますので、今週もドル円(USDJPY)を取り上げます。
ドル円(USDJPY)は前回執筆以降も底堅く、2月1日に安値145.894と146円割れを見たものの、すぐに反転上昇し高値148.894をつけ、現在はやや押して147円台後半にいる状態です。
1月に入ってから米国の経済指標は予想よりも強い結果が続いたことで、31日のFOMCに向けて利下げ後退思惑もあり、148円前後でのもみあいを続けていました。FOMCでは追加利上げの可能性の文言を削除するいっぽうで、インフレが持続的に2%に向かうまで利下げは適切でないと追加、前者はハト派的、後者はタカ派的と捉えられましたが、市場参加者の見方は3月の利下げは無いことは確実とし、ドル買いの動きとなりました。
しかし、荒れたのはその後で、翌日には弱い経済指標に反応し一時145円台に入り込んだところ、雇用統計ではNFP(非農業部門雇用者数)が予想の倍という強さを見せたことで148円台半ばまで上昇して引けることとなりました。ただ、米国雇用統計は毎年1月分(2月発表)で集計方法の見直しが入ることもあって、予想と結果のブレが大きくなります。そのため、単月の数字だけで判断することは難しいのではないかと考えています。
そして、前回の振り返りにも書いた通りで3月の利下げは無くとも、その次5月1日のFOMCでの利下げはほぼ確実とみられていることから、日米金利差縮小のタイミングがややずれ込んだだけで、長期的なドル安・円高の方向性自体には変化は無いと見ていた方がよいでしょう。
テクニカルには日足チャートをご覧ください。
大きくは昨年高値とその後の安値の78.6%(61.8%の平方根)戻しとなる149.415が戻しの限界点と考えられ、同水準を上回ると100%戻しで152円を目指す流れも考えないといけませんが、トライしきれないうちは安値からの調整の範囲内と見ることができます。かなり上げてきましたが、まだギリギリ調整局面というところでしょう。
また148円台後半は1月中旬以降妙に上値が重く149円にドル売りオーダーが見え、その手前で売りたいといった感じに思えます。短期的には147円から149円の間での高値圏でのもみあいを継続しやすく、大きく動くとすれば下、円高ではないかという見方を示しておきます。