ドル円(USDJPY) ドル円(USDJPY) ドル円(USDJPY)

ドル円(USDJPY)

FX
山中 康司

アナリスト/アセンダント代表

サマリー:  続きますが動きが大きいことから今週も注目通貨ペアとしてドル円を取り上げました。既に10月高値が年初来高値となったことが確実な情勢ですが、引き続き円高方向の動きに注意が必要なことは変わっていません。テクニカルな観点として今回は出来高分析も使ってみましたので、参考にしてみてください。


今週も相変わらず動きが激しいドル円(USDJPY)と米国個別株CFDを2つ取り上げます。

■ドル円(USDJPY)

ドル円(USDJPY)は15日米国PPI後の安値からの買い戻しが今週初まで続き、火曜の東京前場までは142円台での取引となっていました。しかし、142円台では戻り売りもかなり出たことから下げに転じ、米10年債利回り低下の動きとともに本日は138円台半ばまで水準を下げる動きとなりました。

先週も円売りポジションが気になることを書きましたが、結果として15日時点の円売りポジションは減少してはいたものの依然として66,000枚程度の円売越しとなっていて、円買い戻しが続いてもおかしくありません。また日経火曜朝刊には通貨先物全体のドルポジションが2021年7月以来のドル売りへと2週間前に転じたことが記事となっていました。ドル円だけでなく主要な通貨に対しても、これまでのドル買いの動きに対して大きめの調整局面に入ってきたということがわかります。

11月に入ってからは米国CPI、PPIとインフレ率の低下による利上げ減速思惑が強まり、そのことが債券利回りの低下、そしてドル売りとなってきましたが、特にドル円では9月と10月だけで約9兆円の円買い介入が出たことで、少なくともその分は市場のドル買いポジションを吸収したこととなります。ドル高思惑でドルを買っていた向きも多いと見られますが、実需筋を除けば買ったドルはどこかで利食うか、あるいは損切るかという動きを伴い、ネットではゼロということになります。

上述した投機筋の円売りポジションの減少と円買い介入とのダブル効果による円高の動きは、今後もじわじわとボディブローとして効いてくると見てよさそうです。為替の場合、正しい水準というのはありませんが、出来高分析(全体像はわからないのであくまでも概算です)を行うと、2022年に最も出来高が多かった水準は135円前後となっています。
USDJPY1_20221124
(チャート提供:TradingView)

株価チャートでよく見る価格帯別出来高のチャートで、年初来の出来高を左側に表示してあります。出来高の70%が130円から150円の間(青の水平線の間)での取引となっていますが、中心取引価格は135円(赤の水平線)となっていることがわかり、長期的には同水準までの下げが入ってもおかしくありません。

ここからのターゲットについても週足チャートを見て考えてみましょう。

USDJPY2_20221124
(チャート提供:TradingView)

今回は先ほどのチャートと期間を揃えて年初来安値と年初来高値からフィボナッチ・リトレースメントを計算します。すると、38.2%押しが137.237となっていて直近安値圏とほぼ一致していることがわかります。前回書いた年初来高値からのフィボナッチ・エクスパンションでは161.8%エクスパンションが137.777とこちらも近い水準であったことから、137円台が短期的なターゲットであったと考えられます。

そこからいったん142円台への戻しを挟んで改めて下げてきたことで、現在は前回安値の137.650が目先のターゲット、そしてその次は中心出来高帯の135円、さらに下げた場合には上記半値押しの132.697を最終的なかどうかはわかりませんが、中期的なターゲットにする流れであると言えるでしょう。短期的には135~140円でのもみあいを挟んで132円台への下げという動きがもっともありそうな展開かと思います。

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