口座開設は無料。オンラインで簡単にお申し込みいただけます。
最短3分で入力完了!
Chief Investment Strategist
サマリー: 過去1週間にわたり成長株のテーマバスケットが重しとなる一方、半導体やAI関連銘柄の株価は上昇基調を辿り、市場全体のパフォーマンスを下支えしています。これらのハイテク株の上昇がなければ、市場はより大きな下げに見舞われたことでしょう。AIを巡る熱狂は、半導体関連銘柄のバリュエーションを2010年1月以来の高水準に押し上げており、Nvidiaの株価はもはや投資家が将来的なリターンにさほど期待できないほど割高な水準に達しています。
※本レポートは自動翻訳を一部修正したものです。原文と和訳に齟齬がある場合は原文が優先されます。
主なポイント:
過去1週間の世界の株式市場の動きを観察すると、全体では小幅に下落したものの、半導体のテーマバスケットは6.7%上昇しました。NvidiaのCEOが「今後10年間に及ぶ新たな時代を迎えている」との見通しを述べたことでAIを巡る熱狂が一段と勢いを増しました。しかし、AI関連株以外に目を向けると、世界の株式市場では成長株の大半が下落しており、主に決済、高級品、エネルギー貯蔵、次世代医療などのバスケットのパフォーマンスが重しとなりました。
株式市場に生じている変化のうちで特に懸念すべきことは、市場の年初来のパフォーマンスにプラスに寄与した銘柄が特定の分野に集中していることであり、より詳しく見るとAI関連銘柄が明らかにその大半を占めていることが分かります。こうした動きは、いずれ何らかの影響を及ぼすものとみられます。「AIブームの波に乗る」熱狂は、半導体セクターの12ヶ月先EV/EBITDA倍率(すでに向こう1年間のEBITDA予想を織り込む)を18.7倍と過去最高の水準まで押し上げています。このバリュエーション水準は世界の株式市場全体を72%上回っており、今後数年間にわたって投資家の大きな失望を誘いかねないレベルに達しています。
AIの開発や研究に使用されるGPU製造大手Nvidiaは、現在のAIブームの先駆者であり、同社の株価は時間外取引で3%高と、時価総額はついに史上初の1兆ドルを超えました。先日のレポートで指摘したとおり、Nvidiaのバリュエーションは、同社が今後数年間にわたって前例のないペースで成長を遂げることがない限り、許容しがたい水準に達しています。もちろん予想外のことは常に起こり得るものであり、Nvidia も例外となる可能性もありますが、過去の実績に基づくと、その可能性は極めて低いと考えられます。12ヶ月先の売上高の22倍というNvidiaへの期待は驚異的なレベルに達しており、12ヶ月先EV/売上高倍率で見た場合、同社はRussell 1000 Indexの十分位数分類に基づく構成銘柄で首位に立ちます。
過去 25 年間の12 ヶ月先EV/売上高倍率に基づいて行ったバックテストでは、十分位数分類でトップのバケット(EV/Sales 比率が最も高い銘柄群)の年率リターンが4%であったのに対し、下位のバケットの年率リターンは16.7%でした。つまり、投資家にとって退屈な銘柄のリターンは予想を上回り、逆に最も熱狂的な買いを集めた銘柄は投資家を失望させる傾向が示されたのです。こうした過去の実績は、Nvidia株の購入を検討している投資家にとって重要な判断材料となります。
当グループは過去1週間で以下の株式レポートを発行し、NvidiaやAIに関連するリスクと機会、GoogleとMicrosoftのAI競争、および急速に拡大するGPU需要について取り上げています: