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株式と持分は、特定会社の所有権のごく一部を説明するために同じ意味で使用されることがよくあります。ただし、この2つの用語には覚えておくとよい細かな意味の違いがあります。
株式は普通株式として知られる概念について言及する際に通常使用されます。これは購入可能な会社の所有権の持分です。普通株の購入者は投票権を通じて発言権も所有します。また、利益配分を受ける潜在的権利も取得し、この権利は配当の形で実現する可能性があります。配当については後述しますので、説明を続けます。
持分とは会社株式の最小単位を表すより専門的な用語です。会社への投資とは、実際には特定数の持分の購入であり、この持分を通じて会社の株式を所有していることになります。これはわずかな差であるため、通常どちらの用語も、同じ文脈で使用されます。
株主資本とは、通常、投資家が有する合計所有件数を指します。例えば、会社が1,000株を発行し、投資家がそのうち100株を所有している場合、 その投資家は当該会社の10%の株主資本を保有していると言うことができます。
株式の現在価値は、最終的に市場の需給によって決まり、基本的に、買い手が購入する意思があり、かつ売り手が売却する意思がある価格に相当する範囲に限定されます。
ただし、株式の適性価値、およびその価格が高過ぎるか低すぎるかを理解するために株式の価値を算定する方法が数通りあります。
投資アナリストの間でよく使用される(ただし複雑な)方法としてDCF(割引現在価値)評価法が挙げられます。将来における会社のすべてのキャッシュフローを予測し、それらを現在価値に換算してから、発効済み株式数で割って1株あたり公正価値を算定します。算定される価値は予測で使用される前提に応じて幅広くなります。
別の株価算定方法として、ファンダメンタル分析があります。この方法では、会社と類似企業を財務指標(または倍数)で比較します。指標の例として、株価収益率(PER)またはEV/EBITDA (支払い利息・税金・減価償却費・無形資産償却費控除前利益に対する企業価値)などが挙げられます。この種の分析のためのデータソースは多数存在するため、必ずしも自分で計算する必要はありません。評価は前提条件に基づくため、計算結果はさまざまです。ただし、現在市価の適切性を判断する上で参考にすることができます。
株式市場は上場企業の株式を売買できる場所または取引所のことを指します。企業が株式市場に株式を上場して取引可能にするためには、通常、新規株式公開(IPO)というプロセスから始まります。このプロセスの詳細については後ほど説明します。
IPOが完了する、その企業の株式は株式市場で売買できるようになります。このとき、株式市場では企業から直接ではなく、既存株主から株式を購入します。このような市場を流通市場と呼びます。
現代では、株式取引所はほとんどが電子化されており、過去の活気ある実際の取引所とは大きく異なります。各株式には独自のオーダーブックがあり、これは特定の株式の売買注文の電子リストです。買い注文はビッド、売り注文はオファーと呼ばれます。
取引が成立されるためには、買い手と売り手の希望する価格が一致する必要があります。オーダーブックには、さまざまな価格で売買可能な株式の数がリアルタイムに表示され、市場参加者はこれをみて市場の動きを把握し、情報に基づく決断を下すことができます。株に対する需要が高まると、オーダーブックの買い注文(ビッド)の数が増え、価格は上昇します。一方で、供給が増えると、売り注文(オファー)の数が増え、価格は下落します。
買い手には選択肢が2つあります。1つ目は、辛抱強く、特定の価格で購入するのを待つ方法です。購入希望価格を指定する「指値注文」を出し、オーダーブックのビッド側に追加されます。その指定価格で売りたいという人が現れれば、注文が成立します。しかし、価格が上昇し始めると、注文は成立しないこともあります。
2つ目の選択肢として、価格にそれほどこだわらず、すぐ購入したい方法です。この場合、売り手が提示している最も有利な価格で購入します。これを「成行注文」と呼びます。
まとめると、企業が株式市場に株式を上場する場合、その株式は売買されます。購入する相手は企業ではなく、その株式を既に所有し、売却を希望する投資家です。また、株式を売却したい場合、その買い手はその株式の購入を望む別の投資家です。これらすべての取引は電子的に行われ、価格は各株式に個別のオーダーブックを通じて決定されます。
株式には主に「優先株」と「普通株」の2種類があります。
それぞれの特徴を簡単に説明します。
優先株とは、通常、議決権が伴わないため、評価が低くなることがあります。しかし。配当が支払われる際には、会社の利益に対して優先的に受け取る権利があります。そのため、優先株の方が配当額が大きくなることが多いです。優先株を所有する別の利点として、会社が倒産した場合、優先株の株主は普通株の株主より優先順位が高くなります。
普通株とは、通常、議決権が付与されている株式です。普通株は、異なる議決権を持つ複数のクラスで発行されることがあります。複数のクラスで発行することができ、具体的には異なる議決権が割り当てられます。例えば、Alphabet(Google)社には、A、B、Cの株式がありますが、取引所で一般に取引できるのは、AとCのみです
株式市場では、企業の規模を時価総額に基づいてグループ分けを行います。
時価総額は上場企業の価値を評価するのに便利な指標で、会社の発効済み株式総数に各株式の価値を掛けて計算されます。
すべての企業がお穴痔価値を持っているわけではないため、市場参加者は企業を異なる価値の範囲に基づいてグループ分けします。
米国市場の場合(例示):
では、小型、中型、大型株の違いを探り、各カテゴリーの代表的な銘柄の例をいくつかみていきましょう。
大型株の条件
大型株は世界最大級の上場会社とみなされます。これらの企業の中には長い歴史を持ち、長年事業活動をしているものもありますが、急成長を遂げ、比較的短期間に時価総額が大きくなった企業もあります。そのため、大型株の分類は主として企業の存続年数でなく、時価総額を基準とします。
S&P 500は、米国株式取引所に上場されている時価総額上位500社で構成される指数であり、大型株を特定するのに適した指標となります。これらの株式は、投資においては一貫性がある一方で、リターンは比較的緩やかになる可能性が高いです。なぜなら、現在の時価総額状態に達するまでに、すでに大きな成長を遂げているためです。
大型株の例:Apple(AAPL)、Microsoft(MSFT)、Tesla(TSLA)、AstraZeneca(AZN)。
中型株の条件
中型株は大型株より時価総額が小さく、通常は20~100億ドルの範囲に入る銘柄で構成されます(米国市場の場合)。ただし、これらの銘柄は、まだ成長の余地が大きいことが多いです。
中型株は市場の変動に敏感に反応することが多いため、辛抱強いトレーダーは時折、割安な価格で中型株を購入するチャンスがあります。このため、将来的に大型株に成長する可能性のある中型株をポートフォリオに加えたい投資家にとって魅力的です。
また、中型株に投資する別の理由として、より規模の大きい会社との合併・買収(M&A)案件にかかわる可能性がある点が挙げられます。このような場合、中型株の株主はバイアウトに同意することで、その保有株式に有利な価格を得られることがよくあります。
中型株の例:Avis Budget Group(CAR)、Mattel(MAT)、The Wendy’s Co(WEN)、Greggs(GRG)。
小型株の条件
小型株には大型株や中型株といくつかの大きな違いがあります。まず、小型株は、株の価値が十分に成熟していないため、株価が大幅に上昇する可能性があります。しかしその変動性から、業界やマクロ経済の逆風の影響を受けやすく、急落する恐れも同様にあります。
小型株は相対的に知名度が低いため、投資家は成長見通しを判断するためにより詳細な調査が必要です。
小型株は単体では、中型株や大型株よりリスクが大きい傾向がありますが、分散ポートフォリオに組み込むことで、賢明な選択肢になる可能性があります。
上場会社のうち小型株とみなされるのは、時価総額が3億米ドルから20億米ドルの範囲に入る銘柄です(米国市場の場合)。
さらに、小型株はスモール、マイクロ、ナノに分類されることもあります。マイクロ・キャップは通常、時価総額が3億米ドル未満の会社を指し、ナノ・キャップは時価総額が5,000万米ドル未満の会社を指します。
バリューおよびグロースとは2つの逆の投資戦略です。
バリュー投資家は割安株に注目し、ファンダメンタル分析を活用して過小評価されている割安銘柄を見つけ出します。ウォーレン・バフェット氏は、おそらく最も有名なバリュー投資家であり、割安な銘柄を購入し長期間保有する投資手法で富を築きました。
一方、グロース投資家は、将来的な成長の可能性に興味があり、今後数年間に飛躍的な成長が見込まれる有望な銘柄に注目します。対象となる成長率が平均を上回る企業は、通常、急拡大中の業界で活動する小規模または新興の企業です。このような企業の評価額はしばしば割高に見えることが多く、バリュー株よりも通常リスクが高くなります。
優良株、またはブルーチップ株は、カジノで最も価値のある青いチップに由来する名称で、金融市場においても同様に最も価値がある株式を指します。明確な定義はありませんが、一般的に業界の巨人と認識されている企業の株式です。
これらの企業は世界的に知られ、際立った地位を確立している先駆的企業です。Coca-Cola、Microsoft、Apple、Amazon、Googleが代表として挙げられます。
ペニー株とは、通常1株5米ドル未満で取引される株式を指します。これらは通常OTC Markets Group(約1万件の店頭取引証券を対象とする流動性と価格情報を提供する米国金融市場)を通じた店頭取引(OTC)で売買されます。一般的ではありませんが、一部のペニー株はニューヨーク証券取引所(NYSE)などの主要な取引所でも取引されます。
ペニー株とは1株あたり1米ドル未満で取引される株式であると単純に考えられていた時期もありましたが、この定義は米証券取引委員会(SEC)によって、5米ドル未満で取引されるすべての株式が含まれるように変更されました。
ペニー株の発行会社は流動性が乏しいことが多く、大量の買い手と売り手を見つけるのが難しいため、ポジションの開始や終了に手こずる可能性があります。また、ペニー株の市場価値を正確に反映する価格が見つからないことも、流動性の低さが原因です。
株式投資の初心者のために、以下に検討すべき点をいくつか挙げました。
株式投資を始める前に、時間軸について検討する必要があります。「時間軸」とは、今日投資した資金が再び必要になる時期をさします。次に、個人的な投資目標を考慮することも重要です。例えば、定年などの長期的な目標のために投資する場合、リスク許容度は比較的高くなるでしょう。これは長期的な投資では、損失を回復するための時間が十分にあるためです。一方、投資資金をすぐ回収する必要がある場合(例えば、休暇資金などの短期的目標)、よりリスクの小さい安定的な株式に投資した方が良い可能性があります。リスク許容度と投資への影響については、次のセクションで説明します。
前述したとおり、投資を始める前に、時間軸、目標、そして投資資金を失う可能性についてよく検討する必要があります。これらすべての要素が組み合わさって、あなたのリスク許容度が決まります。リスク許容度が高い場合、リスクは高いが大きな利益を得る可能性のある株式への投資を選択することができます。一方、投資に対してより保守的であり、リスク許容度が低い場合は、安定的で過去にボラティリティが低かった企業の株式を選択するとよいでしょう。
投資を検討中の会社について必ず調査し、情報に基づく決断を下せるようにしましょう。好みの金融ニュースサイトをお気に入りに登録したり、投資ポッドキャスト(サクソのMarket Callなど)を聴取・登録したり、取引ニュースレターを購読したりしましょう。学習に終わりはなく、好奇心を失わないことが大切です。
購入銘柄を1つに絞って高パフォーマンスを祈るのではなく、さまざまな会社やセクターの株式を購入するよう心がけましょう。この戦略は分散化と呼ばれ、各資産クラスのパフォーマンスが異なるため、全体的なリスクの軽減に役立ちます
市場は常に上昇と下落を続けるため、市場の頃合いを測るのは不可能です。ボラティリティは避けられないものであり、完璧な投資日を待っていると、永久に投資を開始できないかもしれません。完璧な日など存在しないのですから。「いま」が開始するのに最適な時期です。
購入する予定の株式の明細を読み、所有しようとしている株式の正確な情報を得て、配当や議決権などの追加特典が期待できるかどうかを確認しましょう。通常、会社の「投資家情報」ページに、年次決算報告書などの他のデータと共にこうした情報が掲載されています。
投資株式を選択するには、次の「トップダウン」アプローチをお勧めします。注:このアプローチでの投資対象とするのは、ETFやミューチュアルファンドなどではなく、ポートフォリオの一部となる個別銘柄を選択します。
セクター投資とは、特定の業種セクターまたは経済セグメントに注目する投資戦略です。セクターファンドにはアクティブとパッシブの2種類があります。アクティブファンドでは、投資家がポートフォリオに含めるセクターと銘柄を積極的に決断します。一方、パッシブファンドでは通常、株価指数に連動します。
セクター投資とは、特定のセクターに属する個別株を選択して投資をすることが一般的です。ファンドを通じたセクター投資も可能であり、その場合、ETF(上場投資信託)やミューチュアルファンドを利用します。ETFはそのセクターの株価指数に連動し、ミューチュアルファンドでは、投資家が選択したセクターへの積極的な運用を通じて追加リターンを創出しようとします。
セクターファンドは、1つのセクターのみに集中するため、分散化が図られにくく、ポートフォリオ全体でなく、アセットアロケーションの一部として利用することが推奨されます。そのため、セクター投資は株式市場の変動の影響を非常に受けやすいことを理解し、慎重に検討することが重要です。
世界中で多くの投資家とトレーダーが毎日株の売買を行っています。その理由を以下にいくつか挙げます。
投資家は、株を購入して数か月から数年にわたって保有することで、資産の長期的な価値上昇を目指します。
各種株価指数を詳しく見ると、歴史的に、長期的な時間軸で富の拡大が達成されているケースが多いことがわかります。
投資家にとっておなじみのS&P 500は米国の上位500上場会社の株式のパフォーマンスを追跡する指数ですが、過去30年間の平均成長率は10.7%に達します。
もちろん、S&P 500は数十年間、ずっと、右肩上がりで上昇続けたわけではありません。顕著な低迷や下落も経験しています。例えば、2008年の金融危機や2020年の世界的な新型コロナ感染症の勃発時には大暴落も起こりました。S&P指数はわずか数日で25%以上下落し、最も人気の指数も下降局面から逃れられないことを浮き彫りにしました。
こうした上昇と下落により、株式はポートフォリオの重要な構成要素となる一方で、債券などの他の資産クラスより、高リスクであることも示されています。
投資家の中には短期的な利益を狙って株式を売買します。株価が上昇しているときに購入して短期間に利食い売りすることが可能です。
例えば、2021年12月20もしくは日にある株式を1株900米ドルで10株購入したとします。その後、12月27日に株価が1株1,093米ドルに達した時点で売却すると、値上がり率は21.4%となります。総利益は1株あたりの上昇額193米ドルに10株をかけて、1,930米ドルとなります。
投資家は株式をそのまま売却せずに保有し続けることで、配当を通じて収入を得ることもできます。配当額は前記における会社の業績に応じて、通常、四半期ごとまたは1年ごとに決定されます。
例えば、Appleは2021年度第3四半期に1株あたり22セントの配当を分配しました。つまり、同社株を100株所有する株主は、何らの労力も必要とせずに、22米ドル(0.22米ドル x 100株)を受け取ります。
株価が時間の経過に伴い上昇するほど、投資家の累積リターンは大きくなります。特定の会社に1万米ドルを投資したとしましょう。最初の12か月に、株価が10%上昇した場合、株式の価値は1万1,000米ドル(10,000米ドル x 0.1 = 1,000米ドル)に増加します。
この株式を保有し続け、翌年にも10%上昇した場合、1万米ドルの投資額は1万2,100米ドル(11,000米ドル x 0.1 = 1,100米ドル)に増加します。こうした値上がり益は複利リターンと呼ばれ、投資年以降に値上がりするたびに増加幅は大きくなります。これは多くの投資家が株式を購入する動機の一つです。
市場のタイミングを測るのはきわめて難しく、売却に最適な時期を選ぶのも同様に困難です。市場変動から利益獲得を目論むトレーダーでない限り、通常は長期的に保有し続ける方が良策となります。
「Time in the market beats timing the market」という格言は、市場サイクルを通じて投資を維持することで、安値と高値のタイミングの推測を試みるより多くの利益を得られることを意味します。結婚式などの一生に一度のイベントで現金を捻出する必要があるため一部の株を売却するのは、理解できますが、長期的には保有し続けた方が良い結果につながります。
株式は公開市場で自由に売買され、さまざまな市場要因が株価に影響します。そのため、実現可能な投資戦略を組み合わせるには、情報を取得し続けることがカギとなります。
注意すべき重要な要因を以下に挙げます。
会社の業績は株価に直接的で深い影響を及ぼします。決算発表の内容が良い場合や当年度の見通しが楽観的な場合に、株価は上昇します。逆も同様です。例えば、会社のある年度の第3四半期決算発表が見通しを下回った場合、その会社の株価は投資家がこのニュースを聞くや否や、下落する可能性があります。
「好」決算という判断は、通常、会社利益でなく、予想との比較により下されます。そのため、利益を出している会社でも、予想を下回れば、株価下落を引き起こす可能性があります。
株価には、個別会社の業績だけでなく、その会社が属する業界全体の業績も影響します。例えば、ExxonMobilなどの石油会社の株価は、石油業界全体で需要不足や供給ボトルネックなどが発生した場合下落する可能性があります。
株価は人々の感情、つまり「市場センチメント」にも影響を受けます。特定の会社または業界の業績が将来上向くというセンチメントが市場全般にある場合、そのセクターに属する株式を購入する人が多くなります。その結果、株価が上昇し、一種の自己実現的予言状態になります。
Teslaなどのエコロジー推進企業はこの実例となりました。同社株は、低排出ガス車の将来を巡り楽観的見方が市場全体に広がり、2019年未から2020年末にかけて、値上がり率900%を記録しました。
国や世界全体の経済状況も、株価に影響を与えます。例えば、2008年の金融危機では、世界中の株価指数が暴落し、多くの企業が株価崩壊を目のあたりにしました。
逆に、好況時には株価のパフォーマンスは概ね良好となります。経済全体が停滞していても株価が上昇する可能性はあります。例えば、2020年のパンデミック中に、経済は歴史的な混乱期に陥りましたが、株価指数は市場最高水準まで上昇しました。
株式の売買にはリスクがつきものです。利益が出るという保証も、初期投資の回収さえ保証されません。各株取引を取り巻くリスクを認識することは投資家にとって不可欠な要素です。たとえ「確実視」している株式であっても、リスクから逃れることはできません。
考慮すべき重要なリスクを以下にいくつか挙げます。
一部の株式は属する業界やつながりのある地域により、本質的に他の株式よりリスクが高くなります。例えば、原油や金属メーカーなどのコモディティ会社は、地政学的不安定さを筆頭に、他のタイプの株式では無縁のリスクにさらされます。特定の国や地域での衝突や危機により原油価格が下落した場合、これらの企業は大きな影響を受けますが、一部のハイテク株は同じ理由で下落することはありません。
会社の株価の推移を正確に把握するのは不可能です。株価には上昇と下落の可能性が同様にあります。市場の急落企業の問題など、予期しない出来事により株価が下落すると同時に、投資にも悪影響を及ぼします。投資分散を行うことはこうしたリスクの軽減に役立ちます。
成功する会社もあれば、失敗する会社もあります。これは念頭に置くべき回避不能なもう1つのリスクです。会社が倒産し、清算手続きに入ると、その会社の株式は無価値になる可能性があります。このリスクを減らすためには、経営不振な会社の株を早めに処分することや、債券所有者は倒産時に会社資産の売却収入を受ける権利があるため、その会社の債券に投資することも検討すべきでしょう。
インフレは投資家が意思決定の際に常に考慮すべきリスクであり、事業にとって様々な形で影響を及ぼします。インフレ率が上昇すると、事業の運営コストも増加します。また、政府が利上げや緊縮財政などのインフレ対策を講じる場合、一部の業界では企業の運営は困難になり、コストも増加する可能性があります。これにより多くの場合、株価下落することがあります。このように株式ポートフォリオにとってインフレはマイナス要因となる可能性があります。
熟練した投資家がポートフォリオをインフレに対して「ヘッジ」する必要があると話しているのを聞いたことがあるかもしれません。「ヘッジ」とはインフレによる貨幣購買力の喪失に対して投資家の資産を保護するための投資です。一方で、適度なインフレ率は経済の活性に不可欠であるため、インフレ率がゼロの場合も株価には悪材料となります。
事業は常に法律および政府要件と利益のバランスを取る必要があります。立法行為は株価に多くの形で影響する可能性があります。企業は独占禁止法訴訟過程で罰金を科されることがあり、これが株価に悪影響を及ぼすことがあります。また、政府による会社資産の差し押さえや調査対象とされることで、株価がさらに下落する可能性があります。投資家が制御できない多くのリスクの1つであるため、注意が必要です。
株式投資にはリスクがありますが、大きなメリットもあります。以下はその数例です。
株式は大量に売買しやすく、取引も簡単です。債券や金属などの他の資と比較した場合、新規投資家にとっても習得しやすいです。
配当の獲得可能性は一部の投資家にとって、株式に投資する強力な動機となります。配当を分配する株式を購入すると、不労所得を得ることができます。また、所有株式が多いほど、配当分配時期に受け取る配当額も多くなります。ただし、会社が配当の支払額をカットすることもあります(COVID-19危機で実際に発生)。
インフレは現金の価値を減少させます。何年も銀行口座に資金を寝かせておくと、資金の価値はいずれ大きく失われる可能性があります。前述したとおり、S&P 500などの主要株価指数の年率リターンは数十年にわたり平均で10%を超えています。2022年3月にインフレ率が8.4%に達するなど、インフレが加速する前に資産を購入するのが得策と考えられます。
株式は銀行の支払利息を上回るリターンを提供するだけでなく、長期的なリターンも他の多くの資産を上回ります。例えば、金や債券などの資産のリターンは、優良株よりはるかに低いのが一般的です。長期的リターンの改善を求めている場合、株式が最も効果的な方法であることがよくあります。
延長時間取引とは、ロンドン証券取引所(LSE)などの上場取引所の通常の取引時間外で行われる取引のことです。LSEの通常の取引時間は午前8時から午後4時半(GMT)ですが、延長時間取引には、午前5時5分から7時50分の「取引前セッション」と午後4時40分から5時15分までの「取引後セッション」が含まれます。
多くの金融商品取引業者は、延長時間中の注文を制限することをトレーダーや投資家に求めています。延長時間取引メリットの1つは、取引所閉鎖後に発生する市場イベントにすばやく反応できることが挙げられます。一方で、延長時間中は流動性が低くなるため、取引が思うように成立しないこともあります。
株のレバレッジ取引とは、投資家が資金を預託(別名「証拠金」)することで、実際の資金以上の資産に対するエクスポージャーを獲得することを意味します。投資家は取引全額の一部のみを拠出し、残りの資金は金融商品取引業者が提供します。拠出額は取引全額の一部のみですが、損益はポジション全体に基づき計算されます。
具体例を挙げて説明します。ある企業の株式を株価10米ドルで1,000株購入する場0合、通常は1万米ドルが必要です。しかし、この株の担保価値が70%であるとすると、この株の購入後に、保有株の価値の70%の信用を得ることができます。その結果、この株に対するエクスポージャーを、当初の投資額の1万米ドルより増やすことができます。
担保価値が70%であるため、レバレッジは3.33(1/0.30)となります。この例では1万米ドルの拠出により、3,333株(価額3万3,330米ドル)を購入できます。これがレバレッジポジションです。株価が10%上昇すると、保有株の価値は3万6,660米ドルに増加します。その結果、3,333米ドルの利益(コスト控除前)が発生します。当初の投資額である1万米ドルを基準にした利益率は33.3%と、株価上昇率の10%を上回ります
※サクソバンク証券では個別株CFD取引(現物の受け渡しを伴わないデリバティブ取引)により、個人口座の場合最大レバレッジ5倍で取引が行えます。
ティッカーシンボルとは株式市場の上場企業を特定するために使用される、数文字からなる固有の組み合わせです。例えば、MSFTはMicrosoftのティッカーシンボルです。株式取引がテレックス回線を通じて電送されていた時代から引き継がれたもので、正規名称より迅速に情報を扱うことが可能です。
配当とは株主が会社の利益または所得の一部の分配を受けることができる仕組みであり、配当ポリシーによって定義されます。
配当ポリシーでは、配当の配分方法も定められ、現金配当または株式配当のいずれかの形態を取ります。多くの場合、投資家は自分にとって最適な配当タイプを選択できます。ただし、法域によって配当に関する税務上の問題が発生する場合があり、現金配当と株式配当の選択に影響を与える可能性があります。
株式分割は、コーポレートアクションに関連して行われるもので、分割比率が最も重要なポイントとなります。1株あたり株価を引き下げ、発効済み株式数を増やすための会社の決定です。株価が高すぎると、個人投資家にとって魅力的でないと考えられることが多いです。
例えば、3:1の比率で株式を分割する場合、各株主は保有1株につき3株を受け取ることになります。
新規株式公開(IPO)は、企業が自社の株式を公開し、取引所で取引可能にするためのプロセスです。IPOプロセスは発行市場とみなされ、上場後の実際の取引は流通市場で行われます。
このプロセスはいくつかの段階に分かれていますが、個人投資家が最もよく目にするのは、目論見書の作成、価格情報の提供、申し込み手続き、新規発行株の取得(流通市場への参加が許可された後に他の投資家から取得するのでなく)といった手続きです。
IPOを通じて、企業は資本にアクセスしやすくなり、事業拡大のための資金の調達手段としてIPOを活用します。また、一般大衆へのブランド認知度が向上し、より多くの顧客や求人応募者を引きつけることができます。さらに投資家(ベンチャーキャピタル、プライベートエクイティ、会社創業者など)が流動性を求める場合、上場は会社株式の流動性を高める手段となり、こうしたニーズを満たすことができます。
流通市場とは、公開株が日々取引される場所です。一般の投資家には証券市場として知られ、興味のある会社の株式を購入したり、保有株式を売却したりするために利用されています。流通市場と対照的なのが発行市場であり、新規株式公開(IPO)はこの市場で行われます。
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